第766回
■カミオンさんからのＱ（質問）：日本・海外で働くメリット

私は28歳、メーカー勤務の会社員です。
いつも楽しく拝見しております。
チャンスをつかむにはチャンスの多い場所で
という先生のご意見を参考に行動し、
技術者としてよい仕事をしていきたいと思っています。
しかし、日本と中国メーカーの製品を比べると、
まだ品質では日本のほうが優れていると思います。

日本で働くことには、
今は日本でしかできない高い品質のもの作りの場で
技術を身につけられる利点があるとも思います。
また、それは将来働く場を中国や東南アジアに求めるときに、
セールスポイントになるのではと思います。
日本で・海外で働くことそれぞれのメリットについて、
これからの技術者の生き方について、いかがお考えでしょうか、
お教え願います。

■ＱさんからのＡ（答え）

日本の工業製品には中国よりも一日の長があるというのは事実です。
だからこそ、技術を持って人件費の安い所へ行って作れば
コストが安くできるというのが今の流行です。
それでも、中国で出来ないような高度な技術の製品は
日本で作るということは当然今後もあると思います。

そのどちらで働くかというのは、
もちろんご自分で選択すべきことでありまして、
日本が技術的に高いからといって
いつまでも日本に仕事が残っているわけではございません。
そういう仕事も中国があっという間に追いつく
と考えなければいけないんです。
日本は他所の国の技術者をあまり入れませんが
中国は他所の国の技術者でも双手をひらいて歓迎しますから、
追いつくのも当然早いと考えた方がいいと思います。