■QさんからのA(答え)
中国の不動産の事情が
日本のかつての形とかなり違ったものになるだろうということは
常々言っております。
第一に土地そのものが個人のものではなくて、
国から借りている土地ですから、不動産が値上がりするといっても、
上に建てている物に対する需要がどれだけ増えるかということによって、
上にも行けば下にも行きます。
当分の所はみんなが豊かになった分だけ家に対する需要が増えますので、
不動産の値段は強い方向に動くと見ていいと思うんです。
ただ、ご指摘の通り、地方の人が自由に移動できませんので、
日本で過疎地帯の人がワっと過密地帯に集まって
そこの土地が過疎地帯の10倍になるといったことが起るには
時間がかかるでしょう。
いま地方から沿岸地域の工場にたくさん労働者が集まっていますけど、
そういう人たちはいずれも会社の寮に住んでおります。
工場の中は日本と違って半分が寮で、半分が仕事場であるというような
日本人から見たら珍しい光景が見られます。
都市によっては
ここの不動産を買ってくれれば地方から来るのを許可するとか、
色々な特例や、優遇条件がありますので、
それにしたがって経済特区に行く人や、
新しい開発区に行く人が増えております。
ですから、日本のような極端な形でなくても
大体同じようなことが起きると私は見ています。
但し、時間がかかりますので、
不動産の株を買って明日すぐ値段が倍になるということは
あまり期待しない方がいいと思います。
|