第542回
■けんめさんからのQ(質問):翻訳業界の将来

製薬メーカーからの広告、記事体広告、
および販促資材の編集制作を主な収益源とする
出版社に勤務しております。

業務に関連して医学薬学関連の翻訳作業が発生しますが、
先生は翻訳業界の将来をどうお考えでしょうか。
自動翻訳機械や翻訳ソフトもある程度普及しておりますが、
まだ、完成品にするには人間によるチェックや編集が必要であり、
パソコンなどのマニュアル類などの翻訳を除いて、
優秀な翻訳者が最初から訳すほうが効率がいいというのが
現状だと思います。
ただ、翻訳会社は日本で最大手、と言われる会社でも
売り上げが10数億円程度らしく、
平均的な黒字会社の場合、
売り上げ1億円程度(社員数名)だそうです。

医学・薬学関連に絞って翻訳業務およびその周辺で会社をやる場合、
やはりこの程度の規模で考えるのが妥当でしょうか。


■QさんからのA(答え)

人間はどうしても自分が偶然にたどり着いた所にとっつかまって、
その辺のことだけを考える傾向があります。
あなたの場合は技術屋さんの広告をやるというところに
おそらく何らかの理由で就職したんだと思いますけども、
人間の癖としてそこから動きが取れないのではないでしょうか。

世の中は次々と変わっていきますので、
いままでやったことにこだわらずに
自分が手がけようとしている仕事が将来性があるかどうか、
成長していく仕事であるかどうかに気をつけて下さい。

そういう意味では、いい仕事にぶつかるかどうかというのは、
実は、その仕事がいい仕事であるかどうかという
正しい判断ができるかどうかと関係がございます。
そういう目で自分の置かれている位置をよく検討して、
将来の方針を決定して下さい。


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