■QさんからのA(答え)
不景気が長く続いておりますので、
新聞を見てもいつ景気がよくなるんだという話ばかりです。
そういう考え方をするのは、
これまでずっと景気不景気というのが繰り返されてきたという
経験があるからです。
人間は自分の経験を基にしてものを考えますので、
また必ず景気が戻ってくると考えがちですけども、
私はビジネスのサイクルが
いままでと変わってしまったと感じています。
たとえば、農業が主だった時代には、
景気不景気は作物のできるできないと関わりあっていました。
その後工業が主体になってまいりますと、
物はずっと不足がちだったので、作れば売れたんですけども、
物が大量にできると値段が安くなって、しばらく不景気になる。
そのうち物が不足してくるとまた値上がりを始めて、
また景気がよくなるということの繰り返しだったんです。
でも、いまみたいに工業製品が
需要を上回っていくらでもできるようになって、
さらに外国からもっと安いものが入ってくると、
ビジネスのサイクルが変わってしまいますので、
デフレが普遍的になってしまいます。
今後、メーカーが協定して生産量をコントロールするか、
物を作る設備が戦争や大地震で全部壊されるか、
どちらかしない限りは元には戻れないと思います。
ですから、不景気は今後も長く続くその中で、
自分たちはどうしたらいいかを考えるのが、
これからの正しいやり方だと思っております。
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