第383回
■GifusakuraさんからのQ(質問):ネットを利用した宝石取引

ずいぶん以前から先生の著作を拝見しております。
40代も後半でそれまでの経験からは異分野の
ソフト会社として独立し、何とかやっておりますが、
最近の経済情勢では国内での「おいしい」仕事は難しいですね。

たまたま弊社にスリランカ人の社員がおり、
彼がスリランカとの取引をやりたがっています。
スリランカで世界に通用するのは宝石ですが、
まだ彼の国ではインターネットを利用した宝石取引は
未発達のようです。タイには大きなサイトがあるようです。
ちょうど自動車が、田舎ほど生活を変えたように、
インターネットも世界の田舎ほど影響力が強いので、
仕事としては面白いと思います。
もちろん日本のように決済システムの利用や
商品デリバリーが安易ではないですが、
先生のおっしゃる中国やベトナムとは違う
ビジネスとしていかがでしょうか。

日本で宝石サイトを準備して、
スリランカでアップロードしつづければよいかと思います。
彼らは日本人以上にコンピュータや英語に堪能なので、
先進国現地での販売方法(一番困難なところ)を
サポートすればよいと思います。
また宝石のビジネスを営んでいる方は失礼ながら
小企業が多いようで、国際的にインターネットを
ビジネスモデルとして利用する人は少ないのではないかと思います。
物が欲しくない先進国でも、
宝石はかなり根強い方の商品ではないかと思います。
バブリーでない商品を、リーズナブルで安心できる仕組みをつくれば
市場開拓も可能かと思います。
デフレ商品が町にあふれても、
宝石はデフレ価格かどうなのか全然わからない状態ですね。
よろしくお願いいたします。


■QさんからのA(答え)

最近ではソフト関係の仕事をやる人が増えまして
30代ぐらいの人がやっているならわかりますけど、
お年を見ますと50代の人たちまで
ソフト関係ではなかなかおいしい仕事がないなあとぼやいております。
私が見ておりましても、みんなで押すな押すなとやっているところは
結果的には仕事がなくなって、うまい話はあまりないようです。

コンピューターやインターネットはあくまでも手段であって、
それを使って何をやるかが問題だと思います。
インターネットを使ってやる仕事が
今後増えるというのは間違いないんですけど、
それがどういうかたちのものになるかはまだ決まっていません。
だからこそ多くの人が可能性を求めて集まってくるのだと思います。

たまたまスリランカ出身の社員さんがおられて、
そちらに目をお向けになったようですけど、
実は宝石の商売は難しい商売の一つなんです。
私の友達でその商売をやっている人がかなりいますけれど、
いまではほとんどが転業して他の仕事をやっております。
したがって今頃のこのこ出かけていって
商売になるとお考えにならないほうがよろしいんじゃないでしょうか。
それでもそういう商売をしたいと思ったら、
すぐに手を出さないで、少なくともスリランカに
30回ぐらいはおいでになって
よく調査をした方がよろしいと思います。


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2003年9月17日(水)

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