第365回
■能勢さんからのQ(質問):香港の今後の役割は?

はじめまして、能勢と申します。
いつも人の二歩も三歩も先を行かれるQさんですが、
又故郷は遠くにいて想うものと理解もしていますが、
台北や奥様の故郷でもある香港をたたまれるのには少し驚きました。
事業の中心が大陸に移動しているのでしょうが、
香港の役割は今後どうなっていくのでしょうか。


■QさんからのA(答え)

私が台北や香港の基点を引き上げますと書いたので
びっくりなされているようですけど、
実際に仕事にピリオドを打つというのはそう簡単にはいきません。

それぞれの土地に不動産もあれば、
いままでやってきた仕事もあれば、働いてくれている人もいます。
すぐに移すといってもなかなかできないんです。

台湾と香港の置かれている立場というのは似ているところがあって、
経済が中国大陸よりも一足先に発展して
みんなの生活のレベルも高くなりました。
でもグローバル化によって
これからの生産基地をどこに移すかということになると、
どうしてもコストの安いところということになります。
当然大陸のほうへ心が傾きます。

そうおっしゃっても、そのうちに中国でも経済が発展して
人件費も高くなるでしょう、その時はどうする積りですかと
きかれたりします。
でも、そんなことを聞く人は大抵実際に
自分で仕事をやっていない人なんです。
金儲けとはそこに至るまでの金儲けのことです。
それから先がどうなるかというのは
その時になってまた考えればよいのです。

では、これからの重点はどこにおくかということになると
どうしても上海ということになります。
私の場合は東京からスタートして、上海、成都、昆明というコースを
往復することになるんじゃないかと予感しています。

台北、香港に毎月行っていたのを
3ヶ月にいっぺんくらいに減らします。
まったく行かないというわけではなくて、
香港にはおいしい飯を食べに行かなきゃならないし、
台湾は、自分が昔育ったところですから、
ときどきは昔馴染みに会いに行きます。
でも新しい事業が始められるかということになると、
難しいなという感覚を持っています。


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