第332回
■旅行が好きさんからのＱ（質問）：中国への個人旅行

北京→内蒙古→北京ｏｒ上海という旅行を計画しています。

内蒙古にある「エルドスカシミヤ」を買ってみたので、
同じ旅行に行くなら、本社ビルでも見てこようかなと思いました。

エルドスカシミヤは、自分がカシミヤ製品が好きなことと、
内蒙古（辺境地）にあるのでなんとなく興味を持ったこと、
それから会社の名前の響きが気に入ったから買いました。

株については、はじめたばかりで勉強中です。
本社ビルを見てこようと思ったのは、
どこにあるどんな会社か分かると、
その分持っている株に対しての
楽しさが加わるかと思ったからです。

本当なら、メーカーの会社なので、
工場などを見学できるともっといいのですが、
個人旅行者が急に行っても
そんな厚かましいことは無理だろうとあきらめています。
門前払い覚悟で一応ロビーくらいまでは
入れてもらえるといいなと思っています。

キュウ先生の投資考察団に行くことも考えましたが、
まずは、自分の持ってる株の会社が
実際にそこにあるのか確認してから
次のことを考えたいと思いました。

考え方としては、遠回りしすぎるでしょうか？
こんな動きだと、利益をあげることから程遠いような気もします。

それから、上海か北京に一泊する予定でいます。
新聞ではSARSの影響はないといっていますし、
北京へは、十年ぶりくらいなので上海よりは、
北京に是非行ってみたい気持ちはあります。
新聞の発表通りに安心して渡航していいものでしょうか？

以上、よろしければご意見をお聞かせください。
よろしくお願いいたします。

■ＱさんからのＡ（答え）

内モンゴルに行って、
エルドスカシミヤの工場見学をしたいという話ですけれど、
私もそこの工場に見学に行ったことがございます。
世界のカシミヤの９０％あまりを中国が生産しています。
イギリスやフランスやイタリアで売られている
カシミヤの最高級品の原産地はほとんどが内モンゴルです。

エルドスはその中でも１番大きな会社です。
しかし昔ながらのやりかたをしているので、
私が見て、あまりパッとしないなと思いました。
でもその後株価が随分上がりましたから、
半独占の強みを買われているのでしょう。

向こうに行った時、
連絡が悪くてトップの人とうまく会えませんでしたが、
工場の案内だけはしてもらいました。
本社には案内する係りの人がいますから、
「株主だけど、工場を見せてもらえませんか」ときいたら、
案内してくれる可能性はあると思います。
一度ご覧になっておくと、
カシミヤがどういう具合にして出来上がってくるか
理解できると思います。
最近はヨーロッパの一流ファッション・メーカーが、
カシミヤを使って次々と新しい商品を出しております。
日本でもそれに負けないくらい
カシミヤの商品が出てくる可能性があります。

いまのところ、カシミアで付加価値をあげるより
カシミヤのバーゲンが盛んですが、一段落ついたら、
イタリアのようにカシミヤブームになるのではないでしょうか。