第217回 ■HさんからのQ(質問):資産課税について
住基ネットや申告課税の一本化, あるいは新札の切り替えなどの一連の流れを考えると 資産課税をするような気がしてなりません。
この国の財政は何時破綻してもおかしくない状況で ささやかですが人様より頑張ってためたお金を そのような形で没収されるのは面白くありません。
人によっては土地を買って物に替えたり 金のバーを買って自分で保管したり 海外で口座を開いて資産逃避をしている方もいるようですが どれもリスクがあり悩んでしまいます。
戦後に前例がありますし私の拙い頭で考えても 官僚の上を行く方法などは思いも付きません。
先生のように明晰で海外にも拠点がある方は とっくに対策済みと推測いたしますが 何かヒントをいただけたら幸いです。
宜しくお願いいたします。
■QさんからのA(答え)
いま日本の国は景気も悪いし、 国がお金を出して支えなきゃならないような仕事も たくさんあります。 ですから、一方で税収が減って、 一方で支出が増えるということで、 財政はどうしたってピンチなんです。 そういう時期に金を使う話をしても駄目なんで、 口ではもっと金を出すといっておきながら、 政府の方としては何とかして増税したいというのが 本音だと思います。
こんな時期に誰だって もっと税金を払いたいなんて思うわけがありませんから、 どうしても自分で自分を守ることになります。 そういったって国内でお金が儲かる仕事は減る一方ですから、 自分が海外に出て行くか、 自分の代わりに お金に出て行ってもらうよりほかないと思うんです。
これを国の危機と考えるか、 それとも日本人が外へ出て行って成功するチャンスと 考えるかということは立場によって違うと思いますが、 私は国際的に日本人が成功することが 日本の成功であると考えなければ、 これからの時代はやっていけないと思っております。 そういった意味で、ちょっとでも時間があったら すぐ海外に行って見てみるというのが 物事を判断するのに一番いい方法だと思います。