第105回 ■t kさんからのQ(質問)
先生のお話は、お金の話をなさりながら、 実は人生の生き方を説いていらしゃるのだなと、 楽しく拝見しています。
さて、私は観光のお菓子に携わっている者ですが、 中国の観光みやげ菓子の可能性についておたずねします。 日本とおなじ儒教の影響の強い中国では、 やはり日本人のように旅行のおみやげを 家族やご近所の人に贈る習慣があるのでしょうか?
私は、日本のこの分野の完成度は、 製造機械も含めてかなり高いのではと 感じるのですがいかがでしょうか? もし、私のような日本人が現地で ー例えば、万里の長城ナントカという 中国人や日本人に喜ばれるお菓子を製造し販売できたら、 その可能性はいかがでしょうか?
商標権のことも含めて、 先生のお考えをお聞かせいただければ幸です。
■QさんからのA(答え)
観光地でおみやげ物を売るという仕事に 携わっているそうですが、 私は度々お土産屋さんをやっている人は 研究が足りないと言ってきました。 というのは、どこに行っても同じ饅頭や、同じ最中を売っていたり、 こけしでも何十年も同じものを売っていたりするんですね。 それもその土地でつくったものでなくて、 日本国中が同じ工場で作っているものを買ってきて、 売っているだけですから、 折角、行った先でお金を使いたいと思っても 買う気がしなくなってしまいます。
そういった意味でも日本国中で、 それぞれの土地の人が、 人が喜んで買って帰るようなものを 工夫して売り出すのがいいと思います。 もちろん、あなたが新潟県民で、 万里の長城で売るには何がいいかと 考えること自身に問題はありません。 ただし、そう考えたら私に聞かないで、 自分で万里の長城に行って研究する必要があります。 そこの人たちのやり方を見て、 実際に自分でつくってみるというのでなければ 一歩目が踏み出せません。
あなたの質問を聞いている限りでは、 あなたはこの仕事のできる人ではないと思います。