第83回
■童也さんからのQ(質問)

先生は一高〜東大という
超エリートコースを辿った秀才であられ、
また、ほとんどの日本人が想像すら出来ない困難で
豊富な人生経験を重ねていらっしゃいました。
そうした貴重な経験を若い人に伝えようとして
このようなサイトを運営なさっておられるのだと思いますが、
若い頃というのはどうしても生意気なもので、
年長者の経験を聞きません。
私も先生から見ればホンの青二才に過ぎませんが、
それでも20代の若者からすれば
結構な「おじさん」に相当するようで、
決して説教するつもりも、私の意見を押し付ける気もないのに、
人の話を参考にさえしてくれません。

人間の経験と言うものは、個人差があるようで、
実は得られるところはさほど違わないように思います。
勿論他人の経験をそのまま鵜呑みにするのは愚か者でしょう。
私も自分の知らない事まで偉そうに
若い人に指図しようなどと思ったことはありません。
しかし、「その考え方だと間違いなく失敗する」
「そのような甘い気持ちで、うまくいくはずがない」と、
大人なら誰でもわかるような明白なことでも、いざ諭してみると、
「人間、それぞれですから」「いろんな人がいますから」
「やってみなくてはわかりません」などと、
ろくすっぽ社会経験もない若者に
あっさり否定されるのは断腸の思いがします。

敬われない、尊重されないのが悔しいのではなく、
折角の経験が後進に生かされないのが、
まるで足元の地面が崩れるような空しさ、
頼りなさ、無力感として感じられます。

年齢を重ねるということに、
このような悲しみがあるとは知りませんでした。

そこで先生にお尋ねしたいのは、
先生のような、聞く耳を持つ若者を
周囲に集めておられる方でも自分の経験が伝えられない、
生かされない悲しみに出会うことがあるのだろうか?
ということと、
その悲しさ、空しさを克服する手段があるのだろうか?
という二点です。

カラカラと笑い飛ばしてくださっても結構です。
何卒お導きください。


■QさんからのA(答え)

私の周辺には私よりずっと歳の若いたち人が
たくさん集まっております。
そうゆう人たちに、
この次どうやったら出世する道が開けるかということについて、
時々、お説教をすることもあります。
でも、若い人たちがみんな私の考えているような形で、
私の考え方を受け入れてくれるとは思っておりません。
実際に自分で今まで仕事をしてきた経験をもとにして、
色んな人にアドバイスをしても、
私が部屋で話しをしている間は私のペースですから
「はい、はい、はい、そうですね。」と言うけど、
外へ出て冷たい風に当たるとすぐ気が変わるものです。
ですから、私が「えーい、めんどくさい、自分でやっちゃえ!」
と、言ってやった仕事が何十にも何百にもなったのです。
たとえ自分のことを尊敬してくれた人だって、
こちらの思う通りに仕事をやってくれたりしませんよ。
人が成功するのはいつも自分が先頭に立ってやっているからです。


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