第63回
■名古屋の里いもさんからのQ(質問)

始めまして。私54歳男性です。
学生の頃から先生のファンです。今回先生への相談と言うことで、
思い切ってすることに致しました。

相談内容

定年60才に備えて、H10年に土地を担保に約1億1千万円で
賃貸マンションを建てまして、現在負債が約1億円あります。
年間収入が1250万円、年間返済額540万円、粗利28%純益で
約17%で経営しております。随分借金が多いのですが・・・

ここで相談ですが、私は、日本の国の借金が多く、
政府が金利を返済するのみで、元金を返済しないので、
いつか(10〜15年くらい先)国の借金を棒引き(徳政令とも言う)する策を
採ると考えています。
当然そのまえにインフレとなり、高金利8%くらいになると思います。

そのため、H14年2月に、変動金利より10年固定金利(2.75%)に
切り替えました。
この先高金利になり、返済額が増すのに備えて、
貯金(144万円/年)もするようにしました。
ここで、この考え方に間違いだとか、
何かアドバイス等あればお願いいたします。

徳政令さえ乗り切れればなんとかよいのですが・・・・ 以上


■QさんからのA(答え)

定年に備えて多額の借金をして
賃貸マンションを経営されていると言うことですけど、
返済をちゃんとできるプランで純益が17%もあれば見事なもので、
私にお聞きになる必要もないのではないかと思います。
そんなうまい商売があったら私のほうが
是非教えていただきたいと思っております。

ただ、インフレだろうとデフレだろうと、
自分が借りたお金がちゃんと元利合計支払って行ければ、
それ以上の欲張った考え方はしないことです。
例えば、これだけ余裕があるから借金は早めに返しておこうとか、
いやずっと先まで引っぱっておればそのうちにお金の値打ちがなくなって
借金をしていた分だけ得をしたという程度のことなら
誰でも一度は頭に浮かべることです。
でも今は借金をいっぱい持ってないほうがいい時代で、
返済できるのだったら返済しておくというのが、
肩の荷が軽くなるという意味でいいことだと私は思っております。

確かに歴史上、徳政令がひかれることもありますが、
今度はお金を借りたくとも貸してくれる人がいなくなってしまいます。
いくら政府の借金が多くても、
政府は自分を救済するために徳政令をひく必要はありません。
仮にそういうことがあるとしても、
そこに辿りつくまでの間に民間の方が先に倒産しているでしょう。
政府の尻馬に乗ろうなんて、
そんな虫のいいことは頭から払いのけてください。


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