第6回
■ T.T さんからのQ(質問)

はじめまして。 
いつも、Qさんの本を楽しく読ませてもらってます。
自分は、味噌と醤油の製造業を営んでいる、35歳の男です。
今、商工会議所で地元に特産品を創る取組みをしています。
農家の人たちと友達になりました。今、地元の農産品の市場では、
取り扱いの数量は横ばいだけど、売上高は4割の減少だそうです。
地元の農家は、利益はでないけど、他に選択肢がないので、
泣く泣く出荷しているそうです。自分は、友人の手助けをしたいです。
今の、状況をわかりやすく一言で説明するには、
どのような説明をすればいいでしょうか? 
日本の農家は、今後どのような、方向に進んでゆけばよいでしょうか?
自分の会社は、調味料の技術があるので、
漬物をプロデュースしようかと考えてます。 
他にも、何か選択肢がないでしょうか? 
とりとめのない、質問になってしまいましたが、
どうかよろしくお願いします。 
なんとか、友人の手助けをしたいです。





■ QさんからのA(答え)

T.Tさんへ

いま、日本の国の農業はたいへん難しいところにさしかかっています。

一つは、日本の農産物の値段が高くて、
アジアのよその国に比べると10倍もしている、ということです。
もうひとつは、それであるにもかかわらず、
農家で後を継ぐ人がいない、ということです。
したがって、このまま先細りになることは避けられないと思います。
おそらく、日本の大半の農作物を輸入に頼るようになるでしょう。
したがって、農産物の供給を外国に仰ぐだけでなく、
よその土地に行って農業をやる時代がくると考えてもいいと思います。

もう一つは、農家の後を継ぐ人がいないということになれば、
土地が荒れ放題になってしまいますから、
それを避けるために、今度は逆に農業をする人を
よその土地から入れなくてはならなくなるということも
おこると思うんですね。

そういった意味で、21世紀のあまり遠くない将来に
日本の農業に大きな変化が起ると考えていいと思います。
そういった変化にどうやって対応するかが農業であって、
どうやって今までやっていることを維持していくかが農業ではない
と考えていただいてよろしいのではないでしょうか。





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