“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第596回
埼玉県にも旨いビストロがあった

浦和に「ペペロネ」というイタリアンがあった。
鳴門の村公一さんの鱸を仕入れていて、
その噂は村さんから聴いていた。
一度は訪問したいと思っていてなかなか機会がなかったのが、
与野本町の芸術劇場の併設レストランとして、
10ヶ月前に移転したという。
店名は「ビストロやま」と
ご主人の山田さんの名前が入っているフレンチ。
ランチに訪問した。

与野本町からは歩いて7分くらいか。
開店時刻の11時半に予約をして伺ったら、
すでに店内は十数名のお客で賑わっている。
何かと思ったら、お店のイベントで
皿のデコレーション教室と食事会とのことだった。
芸術劇場は新しい建物であって、
「ビストロやま」もシンプルでモダンな内装。
天井が高く、窓も大きくて、広々とした空間のなかで、
透明な空気が心地よい。

まずは、ベネトのスプマンテを注文。
ランチメニューもあるが、コースでお願いすることにした。
午後に会議を控えていて、あまり時間をかけられないことから、
3500円の手ごろなコースを選択した。
前菜、スープにメインが肉と魚の盛り合わせ、
それにデザートがつく。
前菜は天使の海老にサーモンのマリネ。
この海老が頭までパリパリ食べられて、スプマンテによく合う。
サーモンも新鮮で旨い。
続いてスープは茸のスープを選択。
スープ皿の上をパイ皮で茸のように覆ってある。
このパイ皮をスプーンで突き崩すと、
茸の香りがふわっと漏れてくる。
このスープの味が絶品。
濃厚な茸の香りと味わいを感じるが、綺麗で雑身を感じない。
山田さんに聴くと、
コンソメをきちっととっているからとのこと。

そして、メインの肉と魚がまた旨い。
牛肉の火の通し加減が秀逸。
そして、かかっているソースが癖がなくて、
しかもキレがよく、肉の旨みを増幅する。
魚は村公一さんの鱸。
皮が香ばしく焼けていて、
食べると口のなかが幸せいっぱいになる。
最後のデザートも山田さん自ら作ったアイスクリームにケーキ。
これには、シチリアのデザートワインを合わせた。
最後の最後にグラッパもいただいたが、至福の昼下がりだった。


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2006年12月11日(月)

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