|  第570回米長永世棋聖と蕎麦屋酒
 小さいころから将棋が好きで、成城学園の中学・高校では大学の将棋部によく通って、
 大学生に教わっていた。
 大学では音楽演奏を主体としていたので、
 将棋部には入らなかったが、
 今思えばあのころアマチュア大会にでていれば、
 もっともっと強くなっていたはずで、残念でならない。
 さて、それでいまでも将棋はごくたまに指す。
 年に2回の職域対抗団体戦には、
 OBとしてホンダチームに参加して優勝を目指している。
 9月に行われた職域対抗団体戦で、
 久しぶりに米長邦雄(将棋連盟会長)永世棋聖と
 お目にかかったので、
 拙著「蕎麦屋酒」「世界一旨い日本酒」を進呈した。
 それが縁で、蕎麦屋に同行して酒を飲む話になった。
 将棋連盟は、最近では理化学研究所と協力して「将棋スーパーブレイン研究会」という
 プロ棋士の将棋を考えるときの脳の働きを
 f-MRIを用いて調べようという研究会をスタートさせている。
 その関連でプロ棋士とコンピュータと
 どちらが強いか試そうなど、
 新しいイベントが企画されつつある。
 そのような、科学技術にも関連した種々の相談を受けた後に、
 蕎麦屋に行って、酒を飲むことになった。
 店は任せてくれるというので、どこの蕎麦屋にするかを迷った。
 結局は将棋連盟のある千駄ヶ谷から近い場所で全うな手打ち蕎麦を出すということから、
 四谷四丁目の桜庵を選択。
 ご主人と料理や酒の相談を行った。
 築地で特別に魚を仕入れるというご主人の申し出を断り、
 蕎麦屋ならではの酒肴ということで、
 今回は宮城屋の豆腐、西崎ファームの鴨を主体とした
 酒肴をまず提供してもらうことにした。
 そして、自前の日本酒を持ち込んで宴が開始された。
 まずは、ビールで口を湿らしたあと、お店が蔵から直接とっている鶴齢から飲み始めた。
 米長先生の話は色々な話題に飛び、とても面白い。
 料理は ・ 前菜 蕎麦味噌、山葵茎漬、黒豆、ヒジキ・ キヌ豆腐の豆乳鍋仕立て
 ・ 胡麻豆腐
 ・ おぼろ豆腐 粗塩
 ・ 合鴨ロースト
 ・ 鴨炒め茸餡かけ
 ・ 鴨の柳川
 ・ 舞茸の天麩羅
 ・ 卵焼き
 ・ 田舎蕎麦
 ・ せいろ蕎麦
 と続き、日本酒と合わせる。米長先生もとても満足されたようだった。
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