|  第547回最後の手作り和三盆製作所
 名古屋「京加茂」で京料理と秋鹿のマリアッジュを愉しんだ翌日は、
 中部国際空港から徳島入り。
 朝一の便で移動した。
 なんと機体はフォッカー社製のプロペラ機。
 しかし、快晴で紀伊半島の景色を愉しむことができた。
 徳島空港には定刻の9:00到着。新婚ほやほやの村公一・ふみ夫妻が車で迎えにきてくれていた。
 久しぶりの再会でドライブ中の話がはずむこと。
 最近の村君の漁の工夫や他の地方の魚など、
 様々な話題に話が飛んだ。
 そして、この日一日のスケジュールについて相談。
 夜は山奥にあるいつもの割烹。
 そして、昼はそのご主人の息子さんが最近オープンしたばかりの
 徳島市内のレストラン。
 その間のつなぎは、まずは、村君の水槽を見に行き、その後、徳島でも最後の手作り和三盆製造所である
 「岡田製糖所」の見学ということになった。
 「岡田製糖所」は昔ながらの手作りの技を伝承していて、
 いまは、高齢の職人さんが製造責任者として、
 手間隙かけて、高品質の和三盆をつくっているとのこと。
 その職人技が和三盆の品質を支えているという。
 鳴門の村君の自宅から1時間近くかかって到着。
 古い家屋に「岡田唐源郷」と粋な名前の看板がかかっている。
 まずは、販売所に入る。
 女将さんに笑顔で迎えられ、
 岡田製糖所の紹介DVDを見せてもらう。
 販売所には、砂糖に漉す前の蜜、漉したあとのアラレ、
 それを精製した和三盆の三種が試食できる。
 お茶と和三盆を愉しみながら見るDVDがまた興味深いものだった。
 「岡田製糖所」のサトウキビ栽培の考え方から始まる。無農薬有機栽培で、有機肥料のなかでも油粕だけを使用。
 根寄せなど、蕎麦の土寄せと同じことをして、
 手間隙をかけている。
 畑の水引きのタイミングも重要とのこと。
 徳島の気候と痩せた土地柄が
 サトウキビ栽培にとても適していて、
 上質の細いしっかりとした茎のサトウキビが育つという。
 そして、いよいよ、和三盆の製造過程の紹介が始まった。
 |