“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第478回
全国女性蔵人の美酒を味わう夕べ

「るみ子の酒」の森喜酒造場の杜氏役である森喜るみ子さんは、
「蔵女性サミット」という、
蔵に入って造りを行う女性を集めた会を創設し、
現在も主宰している。
年に1度、蔵にたずさわる女性が集まり、
女性ならではの抱える問題などを話しあっている。
この会の第6回は、
一昨年に名古屋で一般にも公開されて開催された。
そして、今年の第8回は東京で二度目の一般公開となった。
全国から30蔵の女性がブースを設けて、
自分たちのたずさわった美酒を勧めてくれる。
場所は早稲田のリーガロイヤルホテル。
となると、行かないわけにはいかない。
高田馬場「真菜板」の杉田さんと、
池袋「坐唯杏」の武内さんを誘って参加した。
広い会場は満席。
各席には松花堂弁当が配られていた。

その中身は、
●前菜 親子巻き、銀ダラ吟醸漬、鶏西京焼き、海老、
      やまうにとうふ、鮎揚げ物、蓮根ひじき
●造り 鯛、かんぱち
●丸茄子の揚げ煮、小芋、黄身煮、絹さや
●づけ鮪のにぎり、生姜

壁際のテーブルにも他の料理がいろいろと並んでいる。
早速、宴が開始された。
正面ステージ上の大画面にこの会のためにとられた
オープニングビデオが上映され、蔵の女性の仕事が紹介される。
そして、森喜るみ子さんが開会の挨拶。
るみ子さんの人柄のせいで、全然堅苦しい雰囲気ではなく、
なごやかに会は進められた。
30蔵が壁にブースを設けて、そこに女性が並ぶ姿は圧巻。
通常の日本酒の会とは華やかさが違う。

月の輪、田ひと(人の文字を二つ重ねる)、
銀嶺月山、越乃八豊、開華、善十郎、町田酒造、
誠の心&太平記の里、米川、川中島幻舞、亀齢、
大雪渓、月の井、天覧山、奥能登の白菊、白龍、
達磨正宗、美濃錦&白雪姫、白老、初夢桜、
るみこの酒、京の春、長龍、灘菊、笑、華鳩、
森の翠、五橋、和可娘という銘柄が並ぶ。

最初に天覧山のブースを訪問。
お嬢さんの香保里さんは昔からの顔見知り。
現在は結婚されたワシントンDCに住んで、
日本酒をアメリカに発信している。
いろいろな蔵の酒を利いたが、
昔に比べて造りがよくなっているところが多い。
昔は女人禁制などとも言われた蔵で、
これだけ女性が活躍していることを実感した。
今後の日本酒の低迷脱出の大きな原動力になりそうだ。


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2006年6月28日(水)

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