“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第431回
和牛料理の宴たけなわ

肉団子スープの次には、雄と雌の生殖器がでてきた。
男性自身、女性自身、子袋の3種類だ。
いずれも個別には食べた経験があったが、
一度に3種を味わうのは初めての経験。
男性自身は、やや頼りなくて、もちっとした食感で淡白な味、
子袋は想像していたよりも柔らかい、
そして、女性自身が一番プリっとしたしっかりした食感があって、
美味だった。
いずれもゲラントの塩でいただく。
つぎが横隔膜の周りの肉であるハラミ。
これがなんと、全くの生の刺身で提供され、
綺麗なピンク色をしていて、とても美味しそう。
山葵醤油でいただく。
トロっとした甘みを感じる。
塩で食べてもまた美味。

そして、ハツの酢味噌和え。
こちらも綺麗な赤い色をしていて、綺麗な味わい。
口に入れると酸味を感じ、そして、噛むほどに甘みがでてくる。
そして、鉄分がマグロの赤身のように深みを出している。
次がレバーを胡麻油と塩でいただく。
レバーはさっと湯通ししてあり、霜降りになっている。
これは、生臭みを取るのと、周りにタレが絡みやすくなるから。
口に入れると甘みがほんのり感じられ、
噛むとその甘みが口の中に広がる。

そして、テールの煮込み。
さらに頬肉であるツラミの煮込みシチューと続く。
いずれも旨みがよく出るように調理している。
部位によって、調理法は変えてあるが、
創作料理というよりは、シンプルで
その肉の特性、旨みを引き出す方法が選ばれている。

和田さんも高岡さんも牧本さんもすっかり満足して、
今回の会食を愉しんでいる。
会話は自然と、東京や京都の肉料理の店の動きなどの
情報交換になる。
「さんだ」は、やはり東京に合っていて、
関西ではこのような店はなかなか難しいかも知れないなど、
話題は尽きずに盛り上がっている。
そして、いよいよ和牛料理のコースは焼き物に突入した。


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2006年4月24日(月)

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