“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第305回
極上の熟成酒と、それに合う料理を堪能

熟成日本酒の会の当日になって、
シャンパンの乾杯は全員が揃うまでお預けとなり、
その前に来た客に対する
ウェルカムドリンクがあったほうがいいかと思いつく。
そこで、自宅のなかを探したところ、
2000年に仕込んだ日本酒で作った梅酒があるのを発見した。

どうせなら、漬けた梅も一緒に食べてもらおうと考えて、
まずは梅酒の梅のシロップ煮を作ることにした。
梅を取り出し、串で表面に穴をたくさん開けて、
鍋に入れ、和三盆を満たし、水をひたひたに入れて火にかける。
表面にアルミホイルの落し蓋を載せ煮ること1時間。
煮汁が梅を半分隠すくらいになればできあがり。
あとは、冷まして煮汁を梅が吸い取るのを待つばかり。

会がはじまる30分前にようやく準備ができて、
カエサリオンに持っていった。
この梅のシロップ煮をグラスに入れ、
梅酒を満たして完成品となる。
この梅酒に用いた日本酒は奥播磨の滓がらみの生酒。
それを梅酒にして常温で5年間寝かしてあった。
滓のせいで白濁しているが、甘みは味醂のみ。
すきっとして、やわらかみのある梅酒になっていたので、
食前酒として大好評だった。

そして、全員集合して、
ラルマンディ・ベルニエ1996ミレジウムで乾杯。
いよいよ楽しみにしていた熟成日本酒の会が始まった。

「さかな 幸」のお品書き:

前菜
  ・ 石臼挽き豆腐
  ・ マスカルポーネの酒盗和え
  ・ 梅酒の実とクリームチーズ
刺身
  ・ ひげ鱈昆布〆
サラダ
  ・ ソフトドライトマトとマイカのクリームサラダ
焼物
  ・ 鶏の卯の花巻
揚げ物
  ・ フィッシュアンドチップス

JEETENのお品書きは

  ・ もやしの湯葉巻き(胡麻ソース)
  ・ カブとトマトの塩味和え
  ・ 海老春巻 花椒塩添え
  ・ 鴨の燻製揚げ 花椒塩添え
  ・ インゲンのからから炒め
  ・ クラゲと黄瓜の和え物

カエサリオンのカウンターには、1升瓶と料理がところ狭し、
と並んでいてとても旨そうであった。

カウンターの中に入って、
この日の主旨と熟成日本酒の銘柄の紹介を行い、
まずは、悦凱陣のH16BYとH11BYの飲み比べからスタートした。


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2005年10月28日(金)

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