第64回
しんちょー反射

ストレッチについて、
もう一歩深いところへ入り込んでみましょう。

柔軟運動の苦手な方は多いと思います。
なぜなら座って状態を前に倒そうとしても
からだが硬くてなかなか倒れないし、
倒そう倒そうと思えば思うほど、
からだはなんだかドンドン
逆の方向に引っ張られる感じがするし・・・。

私たちのからだには
“伸張反射”という防御反応があります。
これは、筋肉が自ら障害から守ろうとするもので、
「これ以上、伸ばされたらケガしちゃうよ〜」という
筋肉からの危険信号なのです。
たとえば
イスに座って居眠りをしている人を思い出してみましょう。
よく“コックリコックリ”と表現しますが、
首が前に倒れては起き、起きてはまた前に倒れ・・・
を繰り返していますね。
あれもこれ以上、首の後ろが伸ばされないように
からだが反射的に行っている作用なのです。

ストレッチをする時も同じです。
伸ばす方向ばかりに気をとられて、
反動をつけてみても、逆にからだは
「伸びないようにしなくちゃ!」
と頑張ります。
痛みを感じればますますかたくなになって
そのうち根負けしてストレッチなんか嫌〜い、
となってしまう。

まず大切なのは、
「痛い!」と思うところまでは伸ばさないこと。
これは本人の感覚の域なので
コントロールが非常に難しいのですが、
ジワジワッとした感触を
ぜひつかんで頂きたいと思います!


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