第62回
二種類の筋

私たちのからだには
二種類の筋繊維があります。
一つは、ローパワーだけれど長時間運動ができるもの。
これを遅筋といい、
もう一つはハイパワーだけれども短時間しか運動ができないもの。
これを速筋といいます。
遅筋の代表選手は
ご存知、長距離ランナーの高橋尚子選手。
速筋の代表選手は
陸上100メートル世界記録保持者の
モーリスグリーンといえばイメージがしやすいでしょう。
(カールルイスの方がメジャーでしょうか・・・)

遅筋は酸素を取り込む能力に優れているし、
速筋は酸素が無くても短期集中で収縮する力を持っています。

さて、私たちに置き換えて考えてみましょう。
年齢が上がるにつれて
速筋繊維が働きづらくなってきます。
次第に太さも細くなり、
神経伝達も徐々に低下していきます。
ウォーキングやジョギングなどの遅筋運動も
もちろん大切なのですが、
速筋を刺激する運動もバランスよく取り入れて
特に脚力を中心にパワーをつける事を目標に、
運動内容にメリハリをつけてみましょう。

何をやったら良いか?
一番手っ取り早くできるものとして
イスを使ったものはいかがでしょうか。
座ったところからスタートしてモモの筋肉を意識しながら
立ち上がる、座る。これをまずは10回。

働き蜂。
全員が蜜を必死に探しているように見えても
すべての蜂がそうではないのと同じで、
私たちの筋肉も、
動かしているつもりでも、
休憩状態の筋繊維が存在しています。
股関節を曲げる筋肉は特に衰えやすいので、
速筋強化でなるべく休憩状態の筋肉を減らし、
疲れ知らずのからだを手にいれましょう。


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