第32回
行き詰まり=息づまり?

私の教室では
最初と最後に呼吸へ意識を集中していきます。

最初、呼吸に意識をもっていくことで
自分のからだに気持ちを集中させて、
その後に行う動きを感覚的につかみやすくするためです。
「息」は自分の心と書くだけあって
気付かない自分自身への気付きにもつながり
向き合うきっかけも作ってくれるのですね。

からだを動かす時もただ闇雲に行うより、
“どこに効かせるための動きなのか”
を、呼吸とともに意識することで
その後の効果はまったく違ってくるのですから、
やはり、あなどれじ呼吸です。

後半は腹筋を中心に
筋肉へ刺激を与える運動を行い、
ここで結構、程よい疲労感を覚えます。
ここまでの“動”があるから、
この後の“静”が生きてくるのですね。

最後のリラクゼーションでは
まず、深く息を吐くように誘導していきます。
一度出し切ってしまうのです。
そうすれば、
吸う息は自然とからだに入ってくるのがわかります。
これを意識的に繰り返していくと、
呼吸に詰まりが無い事にからだが喜びだし、
活力を貯えはじめます。

詰まり知らずの呼吸は、
ひいては詰まり知らずのものの見方にもつながるとか。
何かに行き詰まってしまった時、
ちょっとこのコラムを思い出して
やってみてください。
何か新しい感覚が、あなたを待っているかもしれません。


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