第9回
導引功法紹介(1)

今回からは、
八段錦功法の中から一つの練習功法を選んで
5回連続で紹介してみようと思います。
複雑な動作はなく、
家でも職場でも自己練習することができます。

今回紹介する八段錦功法は、
清の時代に記載された練習法です。
各式の動作を覚えやすくするために、
式の名前も動作姿勢の特徴から付けられています。

八段錦功法には八つの組がありますが、
八組の動作をすべて練習してもいいですし、
一組の動作だけを練習してもよいと思います。
練習場所についても特別な要求はありません。
また、前進したり後退したりするような移動もありません。

練習時の着衣については体を圧迫せず、
体の動きを妨げないような
柔らかく動きやすい服装であればよいでしょう。

練習強度については、
先ず自分の体力に合った無理のない範囲で
何回か繰り返して一つの動作を練習します。
それから徐々に回数や強度を
増やしていった方がよいと思います。

この八段錦は練習中の呼吸法に
腹式呼吸を採用していて、
どの動作を練習しても吐く息と
吸う息の組み合せに合わせて
動くように構成されています。

今回紹介する八段錦功法の名称リストは次の通りです。
一 托天式 (tuo tian shi  タクテンシキ)
二 開弓式 (kai gong shi  カイキュウシキ)
三 挙鼎式 (ju ding shi  キョテイシキ)
四 負剣式 (fu jian shi  フケンシキ)
五 猿蹲式 (yuan dun shi  エンソンシキ)
六 虎踞式 (hu ju shi  コキョシキ)
七 飛燕式 (fei yan shi  ヒエンシキ)
八 立馬式 (li ma shi  リッバシキ)

[準備姿勢]

(1)両足を内八字の形に開いて立ち、膝は一杯に伸ばす。
(2)上半身はまっすぐにする。
(3)両手は体の前に置いて、肘を伸ばし、
   手首を曲げ、掌を下向きにする。
(4)口を閉じ、目はまっすぐ前をみる。
(5)呼吸は徐々にゆっくりとさせ、長く深い呼吸へと変えていく。

次回からは本内容の練習方法を紹介していきます。


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