第62回
そろそろ仕込み準備
【香港H株指数が大幅続落の後、小幅反発】
H株指数は今週の月曜日(日本は海の日で休日)、
ザラ場で3,065ポイントの新高値を付けた後、
3日間大幅続落しました。
2週間の調整を経て今月7日より上昇していたH株指数は
この2週間で13.5%の上昇率となっていました。
その間、1日の値上がり幅121.53ポイントという
過去最高の上げ幅(9日)を演じ、
出来高も17億株以上という賑わいを見せました。
ちょっと過熱しすぎた感もありましたが、
さすがに今週から再び調整色が色濃くなっています。
テクニカルでは21日の高値3,065ポイントから
昨日の2,790ポイントまで8.9%の調整となっていますが、
これは7日からの上昇に対して
ちょうど3分の2押しの水準となっています。
一応この水準で下げ止まっていますので
超スピード調整と言わざるを得ませんが、
目先の全値戻しは2,700ポイントを意識しても
おかしくないと思います。
また、この水準は高値から見ても
約1割押しの水準になりますので充分許容範囲内だと思います。
【情報に振り回されないようにしましょう。】
今回の調整の過程では、
「中国当局が国有株の放出を検討している」
「来月(8月)にも国有株の放出計画が発表される」
といったウワサが流れています。
当局は事実無根・検討時期は未定と否定しています。
上昇過程においても
「数週間内にQDIIが認可される」
といったウワサが流れましたが、
こういった情報がもし事実ならどうなるかを
冷静に考えることが大切だと思います。
前にも述べさせていただきましたが、
国有株放出に関しても
当局が市場の需給バランスを大きく崩すような
バカな真似はしないと信じています。
過去何度も同じウワサで相場が下落しましたが、
その時は絶好の買いチャンスでした。
国有株放出は将来的には実施されるでしょうが、
市場を冷やしてしまうような放出の仕方は
当局にとってもマイナスになってしまいます。
【QDII認可までは緩やかな上昇が望ましい】
今回の調整は、急激な上昇に対する警戒感および
高値警戒感があったこと、
そして利食売りといった単純なものだと思われます。
また、直接のマイナス要因としては
政府が国内の電力会社に対して
「環境汚染防止料」を課すと発表したことです。
その資金は環境保全などに使われるということですが、
電力会社にとっては負担増となります。
市場の牽引役ともなってきた華能国際電力や
大唐発電などの主力電力株が先に売られ、
調整色を強めていたことが原因だと思われます。
QDIIが認可されるまでは、
今後も上昇や調整を繰り返していくと思われます。
ただ、QDIIはあくまで1つの材料であって、
中国の経済成長とともに
中国株式市場の整備・発展成長こそが
大きな投資の目的であることを忘れないようにしましょう。
慌てずあせらずで行きたいといつも思っています。
そろそろ中国株の買い場到来ではないでしょうか?
中国のカラーテレビで第3位の「創維数碼(スカイワース)」
香港メインボード。市場コード0751
H株の「中国外運(シノトランス)」市場コード0598
同じく「中海油田服務(チャイナオイルフィールドサービス)」
市場コード2883が面白いと思います。
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