東洋証券・深堀マネージャーが
中国企業と株についてわかりやすく解説します

第57回
予想屋ではありませんが

野村證券、UBSウォーバーグに続いて
米国のモルガンスタンレーとシティーグループが
QFII資格(適格海外機関投資家)を取得しました。
またUBSは昨日、中国大手の申銀万国証券と
証券売買を委託する契約が成立した模様です。
当局より3億ドルの投資限度額を認められています。
前回号ではありませんが、
着々とQFIIの準備が進められています。

[予想は単純で簡単なことです]

さて、香港H株の値動きが堅調な理由を
前回述べさせていただきましたが、
皆さんから「QDIIはいつ頃認可されるのか?」と
お問い合わせをいただきます。
正直にそれは私にも分かりません。
ただ、「もしあなたが中国の投資家だったらどうでしょうか?」
「もしあなたが中国の証券政策関係者だったらどうでしょうか?」
とお答えしています。
海外の良質な中長期資金がこれから流入してくるという時に、
香港という他市場へ
資金が流れ込んでいくようなことをするでしょうか?

もし今すぐQDIIを認可すれば、
海外投資家は香港市場に上場している中国株に注目するでしょう。
QFIIを認可された海外機関投資家も国内A株より先に
香港H株やレッドチップ投資を先行させるでしょう。
私達海外投資家にとってはQFIIより
QDIIのほうがはるかにインパクトは大きい訳ですから。
したがって、先月「数週間以内にもQDIIが認可される」
といったウワサが流れていましたが、
私はその可能性は薄いと思います。
また、「10月からQDIIがスタートする」
といったウワサも信じられません。
認可後ただちにスタートなら信憑性は高いと思いますが・・・
先のスケジュールを発表してからスタートしても、
それまでに株価は上がってしまって
妙味は無くなってしまうからです。
中国の政策当局がそんなことをするでしょうか?

QFIIが順調に推移すればQDIIの認可は早まると思います。
昨年来より私は中国株の夢のひとつとして
QDIIのことをお伝えしていますが、
いずれにしろカウントダウンの段階に
入ってきたのではないでしょうか。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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