東洋証券・深堀マネージャーが
中国企業と株についてわかりやすく解説します

第46回
何でだろう? 広東科龍電器の決算発表

1日、広東科龍電器(ガンドンケロン)香港H株
(市場コード0921)が決算を発表しました。
同社の決算発表を朝一番に知り、
その内容は十分に満足できるものでした。
02年通期決算の純利益は1億8.420万元で、
EPSは0.19元というものだったからです。
01年通期決算の14億9千万元の赤字から一転して
黒字転換した訳です。

ところが香港市場で取引がスタートした後、
突然売買が停止になりました。
理由は、監査法人のデロイト・トウシュ・トーマツが
広東科龍電器が発表した決算について、
内容の妥当性に関する意見を差し控えたためとなっています。
同社の会計監査を巡っては、
これまでにも複数の監査法人が意見を留保していました。

これを受けて、広東科龍電器は当初発表した本決算について、
監査法人の指摘を遵守して修正する意向を表明しています。
監査を担当するデロイト・トウシュ・トーマツは
決算報告書を巡り、中国会計基準と照らし合わせ、
関連子会社との取引を含めて
4項目の疑問点があるとしています。

詳細は明らかにされていませんので、
売買取引の再開がいつになるかはまだ解りませんが、
迅速な同社の対応が望まれます。
昨日の取引停止処分を受ける前までの同社の株価は
1.05香港ドルでした。

同社に関する情報が入り次第またお知らせいたします。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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