東洋証券・深堀マネージャーが
中国企業と株についてわかりやすく解説します

第39回
政治は嫌い?全人代まで一週間

中国は共産主義国家ですが、日本の若い世代の人達に限らず、
案外多くの人が中国の政治に関しては
興味を示さないように感じます。
それは、中国共産党の構図(組織)の特異性だけではなく、
人名の呼び方(漢字)が難しいことも起因していると思われます。
以前、新入社員研修などで
中国株に関するレクチャーをする際に、
こちらから必ず中国の基礎知識的なことを質問していました。
例えば、「国家主席は誰ですか?」
「首相は?」などという質問に、
江 沢民氏や李 鵬氏は知っていても朱 鎔基氏を知らない。
また、「総書記や首相、一体誰が一番偉いのですか?」
などと逆に質問してくる人もいました。

3月5日から開幕する全人代(中国全国人民代表大会)が
一週間後に迫りました。
今回は昨年11月の第16回党大会での指導部の大幅人事交代で
胡 錦涛党総書記が就任します。

江 沢民氏の「院政」がささやかれていますが、
胡氏が実権掌握へ向けての一歩を踏み出す
大事な大会となります
全人代に先立つ地方指導部の人事で、
河南省の李 克強氏や浙江省の習 近平氏など、
胡氏を中核とする次代の「第5世代」指導者が
地方トップの党委書記に登場しています。
彼らはまだ40歳代です。
その他には胡氏の出身母体「共産主義青年団」の
幹部経験者の中から、
江蘇省の李 源潮氏(52歳)らが登場しています。

胡氏は昨年12月以降、総書記として経済、貧困、
農村、反腐敗など国内の重要問題の会議を主宰し、
内政面では「独り立ち」を印象付けました。
また、春節前に最低気温が氷点下35度の
内モンゴル自治区の農村や、
北京市の貧困地区を相次ぎ訪問したほか、
1日には北京の警察を慰問するなど精力的に動いています。

ともあれ全人代では人事の他、
諸法制度の改定や設定なども行われます。
胡 錦涛氏を中心とした新体制が
今後の中国を引っ張っていく訳ですから注目したいものです。

このコラムをご覧頂いた方は
下記の予想ポストを参考にして下さい。

政治局常務委員の予想ポスト

1.胡 錦涛 (60) 党総書記※国家主席
2.呉 邦国 (61) 全人代常務委員
3.温 家宝 (60) 首相
4.賈 慶林 (62) 政協主席
5.曾 慶紅 (63) 党常務書記、国家副主席
6.黄 菊   (64)  副首相
7.呉 官正 (64) 党中央規律検査委員会書記
8.李 長春 (58) 副首相

              (は現職、カッコは年齢)

少なくとも、NO.5までは覚えて頂きたいと思います。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
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個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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