東洋証券・深堀マネージャーが
中国企業と株についてわかりやすく解説します

第28回
海爾中建(ハイアールCCT) 香港市場コード 1169

今や世界中から注目を浴びている中国の代表的な企業といえば海爾集団(ハイアール)が挙げられるでしょう。
日本でも「ハイアール」という社名を多くの人が知るようになりました。2001年1月8日、中国に早くから進出していた三洋電機は同社と広範な分野にわたる業務提携をしています。
昨年は世界進出の足がかり として、米国のマンハッタンにハイアールビルを購入しました。

ハイアールは中国トップの家電メーカーです。
CEOである張瑞敏氏の卓越したリーダーシップのもと、中国家電において圧倒的なブランド力と販売力を持ち、他の追随を許さない売上高・高収益性を誇る企業として知られています。そして今や世界中を席捲するかの勢いで、まさに中国「元気印」の代表です。

皆様からのお問い合わせで、このハイアールの株式を購入したいとよく聞かれます。しかし残念ながら、同社は上海A株市場にしか上場していません。
そこで、海爾集団(ハイアール)が関係している企業で、私達が香港市場でいつでも売買できる銘柄を、今回ご紹介させていただきます。

海爾中建(ハイアールCCT)

(1)同社は、幅広いレンジのチャイルド・ケア製品の製造・販売会社です。食品、ヘルスケア製品、玩具、衛生用品など。89%
(2)携帯電話の販売。10%
(3)広告モバイル事業。1%

同社は2000年5月10日に「WILTELホールディングス」から「CCTマルチメディア」に社名変更。さらに2002年1月23日に「ハイアールCCT」に社名変更。この間、ハイアールグループの出資比率は30%に上昇。今後はモバイル事業に力を入れていく方向。

株価動向

ハイアールCCTに社名変更してからちょうど1年たらず。
昨年は0.40香港ドル台からはじまって7月には安値0.075香港ドル。現在(1月9日)0.128香港ドルです。株価は1年で3分の1程度まで下落しています。これは、昨年の同社の業績が年間総収益で減益(−66.85%)となったことが大きく起因していると思われます。

同社の将来を楽観視すると、「まだ十分小回りがきく」「業種的にも展開次第では決して悪くない」「ハイアールからのアセットインジェクション(資産注入)が期待できる」ということなどが言えると思います。ただ、これはあくまでも現在ハイアールが30%出資しているということから生じる期待感だけです。

日本円で換算すると株価は2円以下の銘柄です。
日本では整理ポストや管理ポストに移された銘柄の値段程度です。
従って、200万円あれば100万株、20万円で10万株も購入できる訳です。
あくまでも割り切った投資(ハイリスク・ハイリターン)ということであれば、夢がある銘柄ではないでしょうか。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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