東洋証券・深堀マネージャーが
中国企業と株についてわかりやすく解説します

第24回
高速道路株に熱い視線

「安徽高速公路」 香港H株 市場コード0995

同社は香港市場(H株)に上場している高速道路株です。
まだ中国国内の市場には上場していませんでしたが、この度、上海A株市場に上場することになりました。A株市場での公募株数は2億5千万株で、公募価格は2.2人民元です。

[公募倍率が300倍以上?]

同社の引受け幹事証券(国泰君安)の話しによると、23日の1日だけで投資家からは818億株の申し込みがあった模様。327倍という高倍率で、その人気の程が窺えます。勿論その背景には同社の公募価格設定の割安感があったからだと思われます。公募価格2.2人民元は、PERで12.22倍(2001年)の水準。投資家は他のA株との比較から割安感に魅力を感じている模様。

香港市場に上場している中国株のジャンル別決算状況をみると、1999年頃から高速道路企業の好決算が目立っています。それまでは電力株群がトップクラスでした。
主役の交代です。
「第十次五ヶ年計画」の柱は西部大開発です。中国の社会インフラ整備は今後さらに加速すると思われます。そのなかのひとつ、道路事業の拡張もどんどん進んで行くでしょう。邱 先生が「中国は道路より先に車が走っている」と表現されていました。高速道路の民営化は日本より進んでいます。

さて、香港市場には中国の高速道路会社が5社(H株)上場してます。浙江高速、江蘇高速、四川高速、安徽高速、深セン高速の5社です。このうち中国A株市場に上場しているのは江蘇高速と深セン高速の2社だけですが、安徽高速が上場すると3社になります。

[安徽高速の予想株価推移は?]

A株市場に先に上場している江蘇高速と深セン高速の香港での株価は、A株と比較すると実に78%ディスカウントされています。安徽高速は公募価格2.2人民元で計算すると約20%のディスカウントしかありません。あくまで公募価格ベースですが、それにしても他のH株と比較するとその乖離が小さいと思われます。従って、同社は国内A株としては逆に、割安と判断され上場後の上昇期待は大きいものがあると思います。
香港H株市場の同社の株価も、今後はA株市場上場後の株価の動きに多少は左右されるかも知れません。
ちなみに同社の株価は1.670香港ドルです。

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個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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