| 第14回中国 マイカー事情 その4
 上場自動車メーカー紹介 ■「慶鈴汽車」 (香港H株、市場コード1122) 日本の「いすゞ自動車」との合弁会社。いすゞの軽商用車Nシリーズからスタートし、
 現在はN・T・U・Fの4シリーズを主に生産・販売しています。
 外注部品の5割以上は
 親会社といすゞ自動車の合弁会社から調達しており、
 2001年の実績販売台数は約3万3千台。
 車種別売上構成比率は商用バン39%、
 MPV32%、ピックアップトラック24%、
 大型トラックおよび自動車部品等5%となっています。
 同社は国内軽自動車メーカーの中で、
 売上高は4年連続首位となっていましたが、
 市場競争激化で2001年の通期決算は大幅減収・減益となっています。
 2002年6月の中間決算では13%減収、
 純利益65%減となっています。
 同社の最も利益率の高いMPV(多機能車)の
 販売不振だったことが主な原因です。
 しかし、専用ラインを新設し、
 生産を開始したFシリーズ(フォワード)は好評で、
 販売台数を増やしています。
 2002年4月の自動車販売台数は
 前年同期比13.9%増となっており、
 1〜4月の販売台数は同6.3%増となりました。
 尚、現在45%以上の国産化比率を
 2004年には70%程度まで引き上げる計画です。
 ただ、粗利益率が高い多機能車の売上げは1〜4月の合計で
 前年同期比59%減となっていることが
 同社の今後の大きな課題だと思われます。
 ■「華晨中国汽車」 (香港レッドチップ、市場コード1114) 社名を別名ブリリアンス チャイナともいいます。マイクロバスの生産・販売では国内トップの会社です。
 傘下にワンボックスメーカーの「瀋陽金杯客車」があります。
 2001年度の売上げは前年比1.4%減、
 純利益も同6.0%減となりました。
 しかし、同社の今後の成長期待には大きなものがあります。
 同社は2001年12月、
 トヨタとの間で「グランビア」関連の技術移転協議がなされ、
 2002年下半期には試生産を開始、
 1年後には本格生産に入る予定となっています。
 また、BMWとの提携によりBMWの技術を導入し、
 独自仕様のセダン「中華」を8月より発売を開始しました。
 同じく2003年下期からはBMWと乗用車合弁生産に入る予定です。
 瀋陽金杯客車は全国に800の販売拠点を有しており、
 同社の事業構造の転換と併せて
 プロモーション体制にも期待が寄せられそうです。
 次回は、いよいよマイカーの本命、乗用車メーカーの駿威汽車(デンウェイモータース)をご紹介いたします。
 
 ■2002年10月23日の最新ニュースより23日、「華晨中国汽車」の公司執行責任者が
 経済犯罪で逮捕された模様。
 というニュースが報じられています。
 会社側は業務には問題無しとのコメントをしているということです。
 詳細は分かっていません。
 私のコメントは控えさせていただきますが、ご投資に際してはご相談をお受けいたします。
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