東洋証券・深堀マネージャーが
中国企業と株についてわかりやすく解説します

第8回
「ビールはおしゃれ」

中国でビールを飲む人が年々増えています。
特に若者の間ではおしゃれ感覚でワインや
ビールが飲まれています。

第6回のクイズの答えは「青島ビール」です。
よくご存知の方も多いと思いますが、
同社は市場シェア・売上高で中国最大のビール会社です。
中国ではほかに燕京ビールや百威国際、華潤ビールなどがあります。

中国を代表して香港株式市場に
H株第一号として上場したのが青島ビールでした。
国内シェアが僅か2%前後しかない同社が
なぜ第一号として選ばれたのかは当時の謎でした。
しかし、現在では国内17の省や市に46ヶ所のビール工場を所有し、
国内シェアは11%になりました。
さらに今後2〜3年内にシェアを15%まで拡大する計画です。
同社は数年前から10数社の企業吸収合併を通じて
市場開拓・規模拡大を推進してきました。
今年は5社程度の買収を予定しています。

2001年度の業績は売上高、純利益ともに
前年比50%以上(売上53%増、純利益57%増)の増収増益。
2001年の通期決算では前年比、売上高34%増、
純利益31%増と堅調に推移しています。
今年の売上高は約950億円を目標としています。

現在ビール業界世界ナンバーワンのアンハイザー・ブッシュ社が、
青島ビールの発行済株式を5%所有しています。
そして、同社は青島ビールと戦略的パートナーシップを締結しました。
7月30日のことです。
今後同社の株式比率を25%まで引き上げたいとコメントしています。
また、アサヒビールは日本での青島ビール販売権を取得して、
日本国内での販売をスタートしました。
近い将来、青島ビールは世界ランクでベスト10入りを目指しています。

日本のキリンビールやアサヒビールの売上額は、
それぞれ1兆円を超えています。
それに比べ、青島ビールの売上額はまだ10分の1にも届きません。
しかし、中国は今、
朱鎔基首相が唱える「所得倍増論」が着実に進行しています。
食文化も大きく変化しています。
ビール市場も巨大なマーケットとして世界が注目しています。

中国という巨龍がビールを存分飲み始めると・・・
青島ビールの世界ベスト10入りは果たして夢でしょうか。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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