| 第342回ペトロチャイナの親会社資産買収を詳解
 中国石油天然気(ペトロチャイナ、0857)の
 親会社資産の買収の件を続けます。
 買収するのは、中国石油天然気の90%権益を有する
 親会社の中国石油天然気集団(CNPC)、
 その100%子会社であるCNODCが、
 95%の権益を有す
 中油勘探開発有限公司
 (Zhong You Kan Tan Kai Fa Company Limited、
 通称Newco)です。
 現状、NewcoはCNODCの95%のほか、
 CNODCの100%子会社である
 中油中亜が5%有しています。
 今回の買収で、Newcoの権益は、
 中国石油天然気が50%、CNODCが50%を
 保有することになる計画です。
 ちなみに、Newcoの100%子会社に
 CNODC Holdingという会社がありますが、
 CNODCそのものとは別会社になります。
 その後、CNODCのNewco50%権益は
 CNPCに委譲される計画もあるようです。
 若干複雑ですが、中国企業の場合、こうしたグループ内再編は、
 上場企業を含めて、
 特に珍しいことではありません。
 A株ですが、
 宝山鋼鉄股フェン有限公司(600019)が
 親会社資産買収のために新株を発行することは、
 2004年中から騒がれ、
 2005年になって実現しています。
 ただ、今回、中国石油天然気は新株発行などの新たな資金調達は
 考えていないようです。
 2004年、A株IPO(新規株式公開)というのが
 話題になりました。
 (当時は400億元規模の資金調達に
 なるのではないかといわれていました。)
 今回の買収で、
 それがすぐに必要になるとは思えませんし、
 現在の中国本土市場の状況から考えて、
 それを行うことはもちろん、
 それを発表すること自体、
 中国本土市場に大きな打撃となりますので、
 政策的にも認められないでしょう。
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