| 第325回GW明けてから7%下がっている中国本土の今後
 ゴールデンウィーク(GW)が終わって2週間、5月23日から3週間目に突入していますが、
 以前までに指摘したとおり、
 いわゆる「全流通」の問題もあって、
 中国本土市場は低迷を続けています。
 4月29日、深センB指数の終値が
 251.945ポイントであったのに対して、
 5月19日までに232.616ポイントまで下げています。
 下げ率は実に7%を超えています。
 上海B株指数も同様、
 4月29日には75.263ポイントであったのに対して、
 5月12日には終値ベースで70ポイントを割り込み、
 5月19日まで若干戻してはいましたが、
 それでも69.774ポイント、
 やはりGW直前と比べて7%以上下げています。
 H株は、4600ポイントがある程度の目安となって推移し、
 これを大きく下回るようなことはなく、
 その分、動かないなりにも
 読みやすい展開にはなっていますが、
 株は、どこまで下げるのか、
 現段階ではなんともいえません。
 中国本土では、メーンともされる
 インデックスである上海総合指数も、
 どうにもすっきりしない値動きを見せています。
 繊維やアパレル関連の米国によるセーフガードの発動、
 さらには人民元切り上げなど
 外圧もますます強まっています。
 通常、強気の相場であれば、
 人民元切り上げのような話題は
 総じてプラスに働くはずで、
 輸出産業のように
 直撃が予想されるようなセクターでさえ、
 業績や財務など間違いない銘柄であれば、
 上げないまでも
 買い支えが入りそうなものです。
 やはり「全流通」問題が影響を与えているようです。
 以前もお話しましたが、
 問題がすべて解決するためには
 15年はかかるのではないかとも言われている
 根の深い問題です。
 新型肺炎SARS以来の値動きを見てみると、好業績優良銘柄に支えられて、
 深センB株指数は、
 実はそれほど下げていません。
 逆に、上海B株指数は、
 この2年程で40%以上下げています。
 今後もしばらく、深センB株指数はともかく、
 上海B株指数はまだ下がる可能性もあります。
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