| 第212回スワイア−キャセイ−エアチャイナの資本関係に
 ハンセン指数構成銘柄の太古A(スワイアパシフィック、0019)は、
 香港を代表するコングロマリットの一つである
 スワイアグループの上場フラグシップです。
 不動産にも力を入れていますが、
 主に航空関連の各種サービスを展開することでも有名です。
 同じくハンセン指数構成銘柄の一つである
 国泰航空(キャセイパシフィック、0293)に、
 スワイアパシフィックは資本参加しており、
 キャセイパシフィックの46.19%権益を保有しています。
 キャセイパシフィックは、日本にも進出し始めており、
 かなり知名度が上がってきているとは思いますが、
 日本以外のアジア航空市場では、
 以前から一流といわれた代表的な航空会社の一つです。
 売上や利益の規模だけを見れば、
 中国国際航空(エアチャイナ、0753)、
 東方航空(0670)、南方航空(1055)
 という中国の航空メジャー3社にはおよびませんが、
 実績や信用、財務指標などでは、
 やはりキャセイパシフィックに一日の長があり、
 香港を拠点とする大手航空会社です。
 スワイアパシフィックと同じく、やはりハンセン指数構成銘柄の一つである
 中信泰富(CITICパシフィック、0267)も
 キャセイパシフィックの株主です。
 キャセイパシフィックは、
 スワイアパシフィックと中信泰富という、
 香港と中国を代表する
 大手企業の後ろ盾を得ていることになります。
 キャセイパシフィックは、2003年の新型肺炎SARSが経営に直撃、
 一時は経営危機も騒がれ、
 実際、「創業以来未曾有の災厄」とされましたが、
 2003年通年でみると、結局は赤字転換を免れ、
 2004年では、2002年と同じ水準か
 それ以上に回復することが確実とされています。
 このあたりでも、
 キャセイパシフィックの自浄能力の高さがうかがえます。
 以上のように、キャセイパシフィックという会社の業績や動向は、
 キャセイパシフィックという
 ハンセン指数構成銘柄自身のみだけでなく、
 スワイアパシフィックと中信泰富という
 もう二つのハンセン指数構成銘柄にも
 直接的に影響を与えます。
 ハンセン指数33銘柄の11分の1に相当する
 3銘柄に影響を与える、
 香港を代表する航空会社のキャセイパシフィック、
 この会社が先日上場したばかりの国際航空に資本参加、
 10%権益を持つことになります。
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