第88回
レッドチップの先駆け、招商局のフラグシップを追う

香港に上場する中国系の銘柄は
レッドチップと呼ばれますが、
この定義は今に至るまで、
かなりあいまいなものとなっています。
レッドチップ指数と呼ばれるものがあり、
香港証券取引所も基本的に公認している
レッドチップという銘柄群があることも
確かなのですが、
では、レッドチップの定義は、
と改めて考えてみると、
なかなか出てきません。

そのため、レッドチップの起源についても、
諸説入り混じっています。
その一つとして、
1992年に海虹集団が
香港に上場したことが挙げられます。
この海虹集団こそ、現在の
招商局国際(チャイナマーチャンツ、0144)です。

招商局国際はいうまでもなく、
招商局集団の香港上場子会社であり、
招商局集団のグループ全体の
中核的な企業でもあります。
例えば、招商局蛇口控股(マーチャンツシェコウ、200024)
とも関係のある招商局蛇口有限公司にも
招商局国際は資本参加しています。

招商局国際自体は、
グループ全社の海運事業を統括し、
かつ広東省を中心とする珠江デルタ地域などで
港湾や有料道路なども運営する
インフラコングロマリットといえます。
直接の傘下(孫会社)として、
前回紹介した世界的コンテナメーカーである
中国国際コンテナ(200039)を抱えています。

深センには蛇口のほか、
赤湾と塩田の三つが主要港湾となります。
塩田はどちらかといえば
香港資本が強いのですが、
以前までに紹介した通り、
蛇口は招商局集団の拠点でもあり、
赤湾も傘下による経営に参画しています。

招商局国際は、
蛇口のコンテナバースにおける業務が中心です。
深センの主要三港は、
今年に入ってからもいずれも
貿易業務が旺盛で、
中央政府としては
貿易過熱を懸念するほどまでに
なっているといわれています。
そこまで好調な貿易業務において、
それに参画している企業が
そのまま恩恵を受けているのは
間違いありません。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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