| 第73回ブランディングにも本気の姿勢、深南電の活力
 深セン南山電力(200037)は、香港資本が参加していること、
 海外への進出にも力を入れていることなど、
 非常に特徴的なB株の有望な電力企業です。
 さらに注目されるのは、中国の電力企業としては
 異例とも言えるべき、
 ブランディングに注力していることです。
 国民生活に直結するライフラインとしての電力は、
 その発電会社が株式上場したとはいえ、
 国や政府の干渉の
 最も多い業界の一つです。
 ただし、中国では、
 国や政府などの干渉があったほうが
 経営は安定するという特徴があるのですが、
 だからこそ、ほかの発電会社は、
 表面的なポーズならともかく、
 全力を挙げてブランディングに
 励むということをしません。
 強力な後ろ盾があり、
 生活に不可欠であって、
 結局は、それを行う意味がないからです。
 しかしこの深セン南山電力は、原材料の節約や
 環境に配慮した発電システムの開発などに
 力を入れており、
 実際、このエコシステムは
 深セン市に採用されるなど、
 ブランディングがビジネスに直結した
 成功例ともなっています。
 深セン南山電力が発表した2003年本決算では、
 売上高が前年比14.85%増、
 最終利益が同28.80%増となっています。
 広東電力(200539)の売上高が同7.28%増、
 最終利益が同5.48%増と比べると、
 その伸びが際立ちます。
 広東電力とは規模が違いますので、単純には比較できないですが、
 深セン宝昌電廠という発電所に対しては
 コンサルティング業務を請け負うなど、
 新しい事業の開発も進め、
 企業活動として活発であることは確かです。
 ちなみに深セン南山電力は、03年末のEPSが0.86元、
 株価は4月末時点で9.15香港ドル、
 PERは為替換算しても
 11倍程度になります。
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