新入生、荒木尊史さんのQさん経営学実践奮闘記

第59回
ようやく新工場が完成しました

業務拡大に伴い工場が手狭になり、
移転を計画し始めたのが2006年の7月頃でした。
候補物件も二転三転し、ようやく物件が決まったのが9月末。
中国には、工場を新設するに当たって必要な
食品生産許可書(QS標準マーク)というのがありまして、
それを取得する為の手筈が整ったのが2007年の1月で、
工事が始まったのは翌2月からでした。
工事も途中で何度も問題が発生してはストップし、
ようやく完成した時はすでに6月末になっていました。
※当初の予定は4月末。
それでも完成したので、ホッとしています。

ちょっと周りを見渡せば、
途中で工事がストップしている工場を沢山みかけます。
なかにはほとんど完成しているのに、
人気がないところもあります。
資金で躓いたのか、許可書関係で躓いたのか、
いつもそのような工場をみると
明日は我が身と思い、背筋が寒くなるのをはっきりと感じました。
当社の工場もご他聞にもれず
予算をかなりオーバーしてしまいました。
私も過去の経験から、予算は多めに見積もっていたのですが、
設備が一つ追加されただけで
アッと言う間に予算オーバーとなってしまうのです。

例えば事前の話では設置する必要がないと、
再三に渡って確認をした消防対策設備です。
中国の消防法では、500m2以下の建築面積においては
消火器や避難指示機、
煙探知機を設置するだけでよいことになっています。
図面を管轄の消防局に提出し、
事前許可をもらっていたにもかかわらず、
工事が中盤に差し掛かっていた頃に、
消火栓や非常口などの設備の追加を命ぜられました。
理由はそれぞれ500m2の建物が北棟と南棟とわかれていたのを、
渡り廊下で繋いだからだと説明を受けました。
そんなことは事前に何度も説明していたことですし、
何より図面にも記載されていることです。
幾度となく交渉しましたが結果はNOでした。
結局、管轄の消防局の指定業者を使って、
追加設備をつくることになりました。
もし、資金が足りなければ無論、そこでゲームオーバーです。

まだこれから何か起こらないか。
新工場はようやく稼動しましたが、
まだまだ不安な毎日が続きそうです。


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2007年7月12日(木)

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