新入生、荒木尊史さんのQさん経営学実践奮闘記

第60回
3年以内に目処がつかなければやめる

邱先生がよく口にされる言葉のなかに
「3年以内に目処がつかなければやめる」があります。
これは事業をやっている身にとっては、
かなりプレッシャーになる言葉であると同時に、
事業環境に身をおく時間が長ければ長いほど、
妙に説得力のある言葉であり時間であると思えてきます。
事業をやってみると
“どうにか成る事”と“どうにも成らない事”があることを
いやと言うほど思い知ります。
世の中にはどんなに努力をしても、
今の自分の力では“どうにも成らない事”があり、
それを認める勇気がないと、
他のうまくいっていることまでおかしくなってしまいます。

私の個人的な解釈ですが、
邱先生がおっしゃっている“3年以内の目処”は
別に3年以内にどれだけ利益を出したのか、
またはどれだけ赤字を出してしまったのか、
という単に数字だけのことを言っているのではなく、
例え黒字が出ていても、
この先さらに掘り下げてやっていくだけの価値が見出せなければ
“やめる”に分類されてしまいます。
逆にまだ満足のいく数字が出ていなくても、
その先の展開をしっかりと見据えることができるのであれば
“合格”を出していただけると考えています。

ただし、これは事業や個人の人生を掛けた取り組みについて、
ある指針とする時間であり、
何でもかんでも3年というのはあまりにも短絡すぎます。
これだけ早いスピードで移り変わりが進む現在においては、
可能な限りのすばやい判断が必要になってくると思います。
あきらかに間違った出店をしたのに、
3年も待っておく必要はありません。
すぐに手を打たないと命取りになってしまいます。

ここでの3年は、あくまで大きな方向性なのです。
私もこの7月で北京にきて丸2年が経ちました。
3年目に突入です。
現状の問題を捉え、
しっかりとした方向性を確立したいと思います。


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2007年7月14日(土)

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