中国民俗研究家・上田尾一憲が語る、中国民俗の魅力

第60回
赤い柱とお金持ち2人。

陶朱公館に入ると、陶朱公(范蠡はんれい)の像と
面白い賽銭箱以外にもまだ目に入るものがあります。
それは朱色の柱とその柱に金色で書かれた句です。
この朱色の柱は、中国の御殿やお寺等に行くと
良く見かけるのですが、なんと陶朱公は
この様な柱に塗られている朱色の塗料を
作り財をなしたといわれ、陶朱公の名前の
由来にもなっているのです。

昔の金儲けの神様が作った朱色の柱に
現在の金儲けの神様である邱永漢先が
直々に書いた句を彫っています。
先生が直々に書いた句ですが
以前このコラムの第6回目で紹介した名句が
ここ陶朱公館の柱に彫られているのです。

さて、今回もいくつか美味しいオススメ料理を
紹介したいと思います。
まず、前回紹介した前菜の後に注文したいのは
やはりスープです。
ここ陶朱公館にはもう
それはそれは美味しい自慢のスープがございます。

そのスープとは先ず、
洋葱排骨汤(ヤンツォンパイグータン) 大 88元 小 48元です。

このスープは玉葱を焦げ目がつくくらいに
しっかり炒めて、その玉葱の美味しさを
ブタの排骨と一緒に引き出し、スープ
全体にその旨味を閉じ込めた
中華風オニオン・グラタンです。
洋風のオニオン・グラタンとはまた一味違った味と口当たりです。

玉燕窝(ユゥイェンウォー)大 200元 小100元

イシモチ、鶏肉、トウモロコシで味付けしたスープを
揚げたての油条の上にかけて、それにツバメの巣を
まぜあわせてたスープです。
濃厚なスープの旨味が油条のカリカリと
しっかりマッチし一度食べるとやめられません。
この他にもフカヒレや鳥のスープなど
まだまだ沢山美味しいスープがあります。


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2006年8月31日(木)

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