中国民俗研究家・上田尾一憲が語る、中国民俗の魅力

第30回
水の神様

大昔に食料供給が不安定な狩猟中心の
生活から食料供給が比較的安定する
稲作へ転換していったわけですが、
稲作中心の生活になれば、
その作物を育てるのに大事なことは、
なんといっても水になります。
そういった理由で人々は河川の近くで
文明を築きあげてきました。
稲作中心の生活では
雲を呼び、雨を降らす能力を持ち備えた
龍は水の神様として皆に尊ばれ愛されてきました。
中国古代の政治論文集「管子」の中に
「聖人の世を作るにはこれ水による」とあり
水をよく治める者は、よく国を治め、
国を豊にする事が出来るのです。
後々に聖人と呼ばれるような
人物は治水事業に成功した人が多いようです。
そのような事から、水の神様である龍は
水を治めるもの=国を治める者、権力のある者とされ
皇帝の象徴となり現在でも
多くの人に愛されているのです。

この様に皆に愛されている龍は、
風水においても、
富貴を呼び込み、邪気を払い、強運をもたらすと、
さまざまなパワーを持ちこれ以上ないくらいの
力を持ち備えたありがたい風水グッズなのです。
龍を味方にすればもう怖いものはありません。
先に説明したように龍は水と深い関わりを持ち、
水の力でパワーを得る生き物ですので、
龍が活躍するためには水が欠かせません。


この彫龍描金面盆架は今で言う洗面台で
昔の人はこれを使って顔を洗っていました。
この洗面台の最上部の両端には、
龍が彫られています。
龍は水を好みますので
龍の力を活かせるいい組み合わせだと思います。
この洗面器を部屋に入って入口の右側に置き
綺麗な水を張り、龍をかわいがってあげると
運気があがるかもしれません。
最近運が悪い人は、
部屋に自分の気に入った(これが結構大事です)
龍の置物でも置いてみたらどうでしょうか。
でも、龍は水の神様ですから、
テレビとか冷蔵庫の水と相性の悪い
電化製品の上には絶対に
置かないでください。


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