第32回
寒い日の一枚−「積雪!豊作の兆し」
たった2日間の滞在でしたが、
戸県では色々な人と出会い
色々な農民画に出会う事ができました。
ここ何回かで戸県の農民画を紹介してきましたが
金山の農民画と戸県の農民画では
画風も画の対象になる物も違う事がわかります。
60ヶ所ほどあると言われている
中国農民画の故郷には
その土地、その土地の生活習慣や風習等があり、
農民画もそれによって変わってくるのです。
現在のところ私は
2大農民画流派の金山と戸県しか
行ったことはないのですが、
後々は中国各地にある農民画の故郷を
一つ一つ訪れたいと思っています。
ただし、ほとんどの場所が
今までに名前も聞いた事がないような小さな村です。
もちろん飛行場もないし、
汽車もなかったりしますので、
ちょっとやそっとの時間では
とても行けるところではありません。
しかし、農民画ファンとしては
一つでも多くの農民画の故郷を訪ねて
旅をしてみたいと思っています。
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陳富林 「積雪!豊作の兆し」
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本日紹介するのは久々に
金山の農民画です。
この画は陳富林さんの
「積雪!豊作の兆し」です。
中国語の題名をそのまま直訳してみたのですが、
金山あたりで雪が積もる事は殆んどないのですが
この様に雪が積もり
雪ダルマが作れるくらい雪が降った年には
豊作になるという言い伝えがあるようです。
それでこの画では
家族みんなが楽しそうに
雪ダルマを作っていたり
それを楽しそうに見ている人を画いているのです。
ホノボノ度の高い画ですね。
北京の冬は寒いので
せめて画を見て心だけでも
温まろうと思います。
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