第22回
親子でホノボノ−「白樺林の秋」
戸県に向かう途中で出会った
名前も知らない村の
やさしいおじいちゃん、おばあちゃん
彼らと別た後、バス停もない道で
いつ来るかわからないバスを待ち続けること30分、
ようやくバスが来たので、
再び目的地の戸県へと向かいました。
その村から戸県に続くボコボコ道の両脇には
大きな白樺の木がずらーっと並んでおり
その白樺の木の間から見える景色は
今までと同じくトウモロコシや高粱畑でしたが、
今回紹介する農民画のように
アヒルのいる川もありました。
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王文吉 「白樺林の秋」
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この画は戸県農民画家
王文吉さんの「白樺林の秋」です。
この画はクラフト紙
(中国語では牛皮紙)に書かれたもので
幹や小島等の薄茶色の部分には色は塗られておらず
紙そのものの色です。
川にうっすらと画かれている
小島の影やアヒルの体の部分は筆を使わずに
スポンジを使って画いています。
上海金山の農民画には
クラフト紙やスポンジによって画かれた画を
見たことがありませんが
戸県農民画では一般的に見られます。
この画は秋色に染まった白樺林に
お父さんが娘をつれて
一緒に釣りを楽しんでいるところですが、
娘は釣りよりも綺麗な秋の景色とアヒル達に
見惚れている様です。
親子で実にのんびりホノボノとしています。
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