第474回
ヘリコバクターピロリ菌
ある摂食障害の人と会話していて気付いたのですが、
その人もすい臓からインスリンやグルカゴン、
ガストリンが出過ぎるような状態があり、
これが摂食障害の原因だろうということで治療しました。
そしてそれが治ったのに、まだなんとなく変だというのです。
食べなくてはいけないような気になるというのです。
そして眉間がなんとなくモソモソというか
さっぱりした感じにならないというのです。
そこで、眉間の奥にある
視床背内側核に感染している細菌は何か?というので、
調べてみるとヘリコバクターピロリ菌だったのです。
そして胃を調べてみると胃にもピロリ菌が反応するのです。
Oリングテストしてみると
胃から視床背内側核に
ピロリ菌がネットワークを作っているのです。
で、何か食べると、
しかもピロリ菌に汚染されたものを食べると
それが活発に活動し始め、視床背内側核の働きを悪くし、
非常に不安にかられるようになるのです。
食べると不安になり、
ますます食べないといけないような状態になる。
もっともOリングテストして
ピロリ菌のいないものを食べた時は
反応がまた違う可能性がありますが、
多くの人はどの食品にピロリ菌がいるか、
なんてわからないものですから、
きっとピロリ菌のいるものを多く摂る可能性が大きいのです。
無差別無頓着に食べているとその機会は多くなります。
ピロリ菌を除菌したからといって
食べ物をOリングテストしないと
またすぐ再感染してしまいます。
そこで、脳と胃のピロリ菌に効く漢方薬を処方しておきました。
摂食障害は脳がおかしいのでなく、
脳に細菌感染が起きて働きを悪くしているために
そのような状態が起こると考えるといいと思います。
自分の脳がおかしい、もともと変なんだ
と考える必要はないのです。
皮膚を誤って傷つけて化膿したら、
誰でも細菌感染が起こってる、
それを治療するとよくなると考えるでしょう。
もともと皮膚がおかしいのでないわけです。
脳もそういう事と同じなんだと考えたら気楽になりませんか。
ピロリ菌は脳まで達しないで、
心臓のあたりでとどまっている時には、
食後に動悸を感じることがあります。
実際に脈の乱れも起きたりします。
昔、私がピロリ菌が
そういう悪さをするということを知らなかった時、
私も食後動悸を感じていました。
食べると動悸する、なんで?どうして?
心臓がおかしくなったのかなとか、
歳のせいかなと思ったりしたものでした。
しかし、Oリングテストの創始者の
大村恵昭先生からお話をうかがってから、
ピロリ菌を漢方薬で治療してしまうと
食後の動悸もなくなりました。
多くの方はまだ食後に動悸する状態があって
気のせいだと言われている人もいると思うのです。
これは胃に感染しているピロリ菌が
リンパを介して心臓の刺激伝導系に感染しているのです。
このネットワークを治療してしまうとよくなるのです。
脳にまでピロリ菌が達するのですから
他の細菌でもそういう悪さをするものもあるのです。
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