第471回
尿管結石
最初に首や膝などが痛いという人を診ました。
その人は副腎や赤核の異常があるため、
身体の真ん中に鉄や銅が蓄積していました。
その鉄や銅が蓄積している部分に症状がでるので、
先ずは副腎や赤核を治療するような漢方薬を
一週間処方しました。
その後、一ヶ月ぐらいしてから見えました。
薬が無くなったので来ようとしたのですが、
突然の腹痛や腰痛があり、近くの病院に行ったら、
その原因が尿管結石だったというのです。
入院し、治療したら石は出たということでした。
今はオーリングテストしても尿管結石の反応はありません。
今まで尿管結石になったことは一度もないそうです。
そこで、脳下垂体から甲状腺、副甲状腺、
すい臓、副腎などを調べてみると、
副甲状腺の腺腫が反応するのです。
副甲状腺はカルシウムの代謝に関与していますので、
これが尿管結石と関係あるようなのです。
それで、この副甲状腺の腺腫を治療するような漢方薬を
処方しました。
副甲状腺と石の関係を調べていると、
胆石や腎結石、尿管結石などの症状の全くない、
肩凝りや首の凝りなどを訴える人を
脳下垂体から副腎、甲状腺、副甲状腺などを調べていると、
副甲状腺腺腫にOリングテストで反応する人がいました。
その人の胆嚢を調べると胆石の反応があり、
腎臓を調べると腎結石の反応もあるのです。
胆嚢にはその他に細菌感染の反応もありました。
よくよく症状を聞いてみると、
てんぷらなどの油こいものなどは苦手のようです。
その他に腎臓の部位には時々鈍痛があるということでした。
副甲状腺腺腫を治療する漢方薬と
胆石や腎臓結石を治療する漢方薬を投与しておきました。
副甲状腺の機能亢進症と検査で
はっきりとした診断がでない状態でも
潜在的に機能亢進状態にある、
つまりOリングテストをすると副甲状腺腺腫のある人は
尿管結石や胆石の可能性が高くなるようなのです。
尿管結石はある日突然襲ってくる事が多いようです。
私の母親も若い時に尿管結石を患ったことがありました。
夕食の後、突然下腹から腰にかけて痛みがでて、
それが次第に激痛になり救急車で病院に運ばれ
調べたら尿管結石だったことがありました。
治療の結果自然に排石されて痛みはウソのように消失しました。
それに胆石もその後の検査でわかったのです。
昔の写真を調べてみると、
やはり副甲状腺の腺腫の反応があるのです。
脳下垂体、甲状腺、副甲状腺、副腎、
すい臓、卵巣、精巣などのホルモン系統の臓器に
潜在的に異常があることが案外多いのです。
検査で異常とでない状態であっても潜在的に異常があると、
どこに行っても治らない不思議な症状だけあって、
医師も本人も困っている人が結構いるようです。
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