第449回
てんぷら屋
私の尊敬する人が
有名なてんぷら屋さんにつれていってくれました。
玄関を入り、カウンターに座りました。
そして主人を見ると脳全体がとても良く働く人なのです。
私がいつも言ってるように料理は脳が作る。
脳が良く働く人が味や匂いにも敏感で、
美味しいもの、いいものを作れるようになるのです。
ですから、脳の働きが衰えると味も落ちてきます。
食べるとなるほど美味しいのです。
で、弟子の人が何人かいます。
主人のやる事なす事つぶさにさりげなく観察しています。
揚げ油の温度、色合い、代え時なども観察しています。
それから衣を作る時のたまごの入れ具合とか、
水をたす量とか、どのぐらい粉を足すかとか、
かき混ぜながら、その箸の通り加減で決めているようです。
こういうのは観察していてそれを察知するわけですから、
見ている人の脳の働き具合に関係してくるのです。
後で終わりに衣を揚げるのを触ってみても
微妙な所は学べないのです。
温度管理、具を入れるタイミング、見ていて面白いものです。
天才と言われる主人の下で何年いても、
絶対に真似はできないのです。
格好はマネできます。
でも同じような美味しさは真似できないのです。
何故なら、それを学び取る脳の働きが
主人とは格段に違うからです。
手取り足取りして教えられても、学べないものがあるのです。
ここらあたりまで来ると、
コラムを読んでいる人はハッと気がつくはずです。
学ぶにはまず、脳を治してからでないと年数を無駄にする、
無駄になることはないかもしれませんが、
時間がかかっても学べないことが起こるのです。
一通りの事ができるようになると、
店をどっかに持つようになるでしょう。
でも、同じように作ってみても、同じにいかない、
絶対に同じようにいかないのです。
特に前頭葉が働かないと、
主人を超えた創作料理はできないのです。
せっかく天才の元で修業しているのですから、
脳を治したほうがいいのです。
その気があって修業しているのですから、
ちょっと治療すると非常に働きが良くなるのです。
こう言ってもわからない人が多いでしょう。
脳を治すなんてできるわけないとか、
今でも脳の働きがいいのに、どう治すのだろうとか、
そう思っている人がいると思います。
今日のプロフェッショナルに登場した
りんご農家の木村秋則さんは、脳がとてもよく働く人です。
前頭葉もとても良く働きます。
ノーベル賞をもらう人と同じく鼻の下が胃の人なのです。
このような快挙は木村さんなくしてはできないことです。
この木村さんの真似をしようと弟子入りした人は
格好だけを学ぼうとしています。
見れども見えず、
どんなに目を皿のようにしても見えないものがあるのです。
何故なら脳の働きが格段に違うからです。
前頭葉も働いていません。
この人も脳を治してから再度弟子入りしたら
きっとうまくいくと思います。
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