| 第946回大御所のアプローチは断れないのか
 拙著で友里征耶にクレームをつけてきた数少ない料理人であり、また実名でメールをしてきたと評価した浅草の「龍圓」。
 とにかく行ってみるべしと推奨させていただきました。
 料理自体をそれほど褒めたとは自覚していませんでしたが、
 オカザワ氏からは、
 このカテゴリーでわざわざ取り上げるべき店なのかとの
 問題提起もいただいております。
 確かに何回も訪問しましたが、傑出している料理ではありません。
 わざわざ浅草へ行く、といった立地の妙も
 評価を後押しするのかもしれません。
 多勢で行っても、
 都心に比べて思ったより支払いがかからないといった点も
 有利に働いたかもしれません。
 その「龍圓」が最近、かなり山本益博氏と昵懇のようで、雑誌に取り上げられるだけではなく、
 彼の主催する食事会もこの店で開いているようです。
 マスヒロさんが初めて来店すると、
 店側の反応は大きく分けて2つに分かれるようです。
 一つは「よくいらっしゃいました」と大歓迎、
 恩着せがましい氏のアドヴァイスもありがたく聞き、
 間違っていてもすぐ実践する店です。
 もう一つは、なるべく普通に、一般客と同じように扱い、
 氏のアドヴァイスも他の客と同じように是々非々で聞く店。
 マスコミ露出を嫌う店が多く、
 勿論マスヒロさんを特別扱いしません。
 前者は覚えめでたくなり、雑誌に何回も取り上げられ、マスヒロさんの小遣い稼ぎなのかはっきりしませんが、
 食事会の会場にまで指定されるようになります。
 (少なくとも、個人で行く時よりCPが落ちることは確かです)
 後者は雑誌で以後取り上げられることなく、
 二度とマスヒロさんは訪問しないようです。
 前者には最近では
 「キャンドル」、「一行樹(現ゲンテン)」、「直城」など。
 後者で確認したのは「赤坂 かねさか」。
 前者に「龍圓」が見事ハマってしまったわけであります。何もマスヒロさんと親しくするなと言っている訳ではありません。
 店は商売ですから、宣伝してもらえるのはありがたいこと。
 何でも利用するくらいのしたたかさも必要でしょう。
 要は、マスヒロさんから変な影響を受けなければいいだけであります。
 客側の利益を考えず、
 相席用に大きなテーブル配置して回転を上げろ、
 そろそろ値上げしたら、
 なんていうアドヴァイスを真に受けてはいけないということです。
 拙著の赤本、つまり第二弾ですが、
 発売早々神田の三省堂で
 大きな声で携帯をしている龍圓の主人に偶然知人が遭遇しました。
 「おい、あの友里がうちのことよく書いているぞ」
 メールでは丁寧な文調だったんですけどね。
 マスヒロさんに洗脳されず、
 客のことを第一に考えて店を続けてもらいたいものです。
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