| 第928回キャパの小さな店を雑誌で煽るな、カーマ 1
 昨年カレー料理が一時的に注目されました。雑誌などで、カレー屋特集が結構組まれていたと記憶していますし、
 スープカレーなるものも一時期ブレイクしました。
 本場のカレーと違って、日本風のカレーは、
 老若男女問わず好まれる料理だと思うのですが、
 ラーメン屋や鮨屋ほどその店数は多くありません。
 客単価が千円以下の、腹具合も一杯になる、
 まさにランチにぴったりな料理ですし、
 結構造り置きできる調理だと思うのですが、
 カレー専門店の数は増えているとは思えないのです。
 ランチにはもってこいですが、ディナーには向かない料理。
 合わせるお酒も限られるというか、合わせるのが難しいので、
 客単価を上げられず、
 夜の営業が厳しいのもその原因の一つかもしれません。
 ラーメンは宴会の後でも小腹が空いたら食べられるでしょうが、
 カレーはちょっと難しい。
 そんななか、カレーでなぜか有名になるバーが時々雑誌に取り上げられます。
 まことに不思議な現象です。
 友里流に言わせていただくと、ただの「意外性」なだけ。
 オフィス街のスタンドカレーの店で昼にそのカレーを出したら、
 評判をとるとは思えません。
 フレンチの裏メニューだったカレーを表料理として扱い、
 銀座に進出してしてきた「ラ ソース 古賀」。
 フレンチでたまに常連などに出していたから、
 意外性で評判になっただけだったということを、
 古賀氏やそのスポンサーは、
 現状の集客状況からようやく理解されたと考えます。
 ところで、ネタ不足解消と取材費削減を狙っているのでしょうか、あの山本益博氏も昨年からカレー専門店の宣伝にご熱心なようで、
 この猿楽町のカレー専門店「インドカレー カーマ」も
 かなり力を入れて宣伝していました。
 神保町駅から徒歩10分ほど、
 三省堂の横を入った街場の、カウンター6席、テーブル2卓、
 夫婦で営業している小さなキャパの店です。
 <明日につづく> |