第870回
ワインの諸々 87
2005年に飲んだワイン
私は年初めに、
昨年一年間で飲んだ印象的なワインを振り返ることにしています。
何が一番記憶に残ったか、美味しかったか。
この時ばかりは、ポジティヴというか
良いワインしか思い出さないようにしております。
「飲んだワイン自慢」になりますが、
ロマコンはなかったですが
DRCではエシェゾーからラターシュまで、
ジャイエにラフォンにコシュデュリなど
ミーハーが喜ぶお約束のカリスマ造り手もいくつか飲みました。
ボルドーでは、1級はラフィットくらいとほとんど飲んでいません。
60年代以前の古酒にいたっては、全部で数種類くらいでしょうか。
年間で飲む本数は変わりありませんが、
年々飲むワインのグレードが落ちてきて、
しかも印象に残らなくなりました。
この原因ははっきりしています。
外食の目的が友里としての訪問主体になったからです。
新規の店などへの訪問も多くなりまたし、
まず料理に予算を取られ(何皿か多めに食べてしまう事も)、
ワインに予算がまわりません。
当然所蔵のワインよりかなり値付けが高いので、
高級なワインではなく、安い価格帯のワインが多くなります。
また料理は勿論、
サービスやコンセプトなどの取材に集中してしまいまして、
肝心のワインの記憶が残らなくなったのも一因でしょう。
忙しくてワイン会への参加や主催も出来なくなって、
レアなワインも飲む機会が激減しました。
毎年楽しみにしていた、
白トリュフ料理とバローロ古酒とのマリアージュ
(この言葉は好きではないのですが)も忘れてしまいました。
残り少なくなってきたとはいえ、
バローロの古酒を昨年は一度も味わえなかったのは残念であります。
つまり、友里活動をしていると、
行き慣れた店へはご無沙汰になり、
好きなワインへの予算が削られてしまうということです。
この数年、外食ではかなり散財してしまいましたが、
デイリーではないめぼしいワインを購入した記憶がありません。
買いもしませんが飲む機会もなくなり
減りもしなくなった所蔵の古酒やレアワイン。
寿命尽きるまでに飲みきれるかどうか、
毎年の人間ドックは冷や冷やものです。
いつドクターストップがかかるかとの不安があるからです。
人の寿命はわかりません。
不穏当な発言をしている主人の言葉を漏れ聞くと、
今年は悔いのないように
レアワイン、古酒ワインをボンボン開けなくてはならない
と考えている友里であります。
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