| 第865回友里が選んだ2005年オープンこの10店
 以前のコラムで挙げた「昨年前半の10店」とダブる店があります。また、
 すべてお勧めの店としないところが友里流なのでご了解下さい。
 まずは珍しく「行っていい店」から。
 [行っていい店] ピエール・ガニエール ア トーキョー 昨年9月の全日空ホテルのフェアとはまったく違う料理構成。コースよりアラカルトがお勧めです。
 前菜、メインとも1万円以上と高額で、
 副食材が各々5皿ほど別にでてくる「変形多皿料理」なれど、
 すべての皿が完成度高くどれも美味しい。
 厨房スタッフのレベルがかなり高いと読みました。
 この店を知ったら、「ベージュ」へはもう行けません。
 鮨 水谷
 新店の鮨屋さんではまずここでしょう。あらためて書く必要はないほど世間でも認められていますね。
 銀座 芝蘭
 単品メニューが豊富であり、その反面コースも5千円くらいからで悪くありません。
 飲み放題システムもあり、宴会用の店にみえますが、
 料理のレベルは低くない。
 チマチマ料理をコースで1種しか出さない店が
 四川料理のはずがありません。
 「直城」には、もう一回本場四川へ行かなくていいですから、
 この店で勉強してもらいたい。
 [一回くらいならしょうがないか]
 イル ギオットーネ マルノウチ 純粋なイタリアンではありません。創作イタリアンというより、
 パスタも出すイタリア風洋食といったところでしょうか。
 イタリアの地方料理を食べなれ、好まれている方には
 まったく物足りないでしょうが、わかりやすい味なので、
 どなたでもある程度の満足は得られると思います。
 アロマフレスカ&カーサ ヴィニタリア
 世間の人気ほど凄く美味しい店だとはまったく思えません。キャパを極端に押さえ、予約がとりにくくしたシステムが、
 客の飢餓感を煽って人気店になり、
 やっと訪問できるというだけで
 満足してしまっていると分析しました。
 予約がとりやすい「アロマクラシコ」と料理構成は変わりますが、
 レベルは変わらないというか、
 私はドンと肉を食べられる「アロマクラシコ」のほうが満足します。
 何ヶ月も待ってわざわざ行く店とはとても思えません。
 皆さん、冷静になってください。
 ラ ソース 古賀 フレンチの裏メニューだけをひっさげての銀座進出は失敗だったようです。
 カレーはキャパを抑えて千円以下にしないと難しいでしょう。
 ワインを飲みながら長居する料理ではありません。
 メインの各料理(カレー、ブイヤベースなど4種)は
 それ自体悪くはありませんが、いかんせんコンセプトを間違えた。
 裏方が表にしゃしゃり出てきてうまくいった験しがないのは、
 歴史が証明しています。
 [お勧めできない店]
 ゴードン ラムゼイ もう話題にも上らなくなったようです。コースは安い(1万円前後)ので、
 三ツ星関連店として話の種に行く人がいるかもしれませんが、
 料理は普通、かといって借景はよくない、
 と変なシェフズテーブルしか特徴のない店です。
 でも未だ、流通価格が50〜60万円の89年のロマコンを、
 225万円でリストに載せるという暴挙を続けているのでしょうか。
 チャイニーズレストラン 直城
 今さら細かくいうまでもありません。フード・レストランジャーナリストたちと親密になるよりも、
 客のことをもっと考えるべきでしょう。
 もう、ネットのレビュー潰しの趣味は辞めたのでしょうね。
 メゾン ド ウメモト
 ここを勧める業界人が多いことからも、「味」のレベルがわかるでしょう。
 「味」のわかる業界人なんて滅多に居ません。
 食材の産地や質だけで食後感を満たすことはできません。
 「能書き」に惑わされず、心落着けて食べてみれば
 この店のレベルがわかります。
 そして単品は量の割にあまりに少なすぎ。
 結果、かなり高くつく店でもあります。
 私はあまり好きではないですが、
 修行元の「シェフス」の方がずっとおいしいとの話を良く聞きます。
 古拙
 銀座に出てこず、修善寺に専念していれば良かったのに。水に拘って地方へ行ったのに、なぜ銀座で蕎麦も出すのか。
 和食屋としてのレベルは低い方です。
 最後に1店特別出演
 [絶対行かないほうがいい店]
 大田原牛超 オス牛疑惑が払拭されません。というか、
 自身のHPにオス牛の登録証明書を載せてしまっているのですから、
 どうしようもないですね。
 味のわからない業界人を使って宣伝し、
 無茶苦茶高い値付けにして話題にしただけの店。
 フライパンで焼いたような脂ギトギトな肉厚の薄いステーキなんて、
 おいしいはずがありません。
 味のわからない芸能人、業界人、ライターたちの言葉を信じて、
 大切なお金を無駄に使う事はありません。
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