| 第763回銀座に進出したのはやはり間違い、逸喜優 2
 夜のお任せは、白子、アン肝、ホヤ塩辛、蟹内子、などの小鉢と刺身が各種少量ずつ10皿以上でます。
 量や種類的には酒飲みにも充分満足するものでした。
 握りは、煮キリがやや物足りなく
 シャリも弱いような気がしましたが、
 銀座店ということで仕入レベルを変えたのでしょうか、
 最上級とは言えないまでも、
 碑文谷店と比べるとタネ質は上げていると感じました。
 いわゆる江戸前への拘りはないようで、
 関鯖、ホタテなども扱い、一仕事している煮ハマ、穴子、
 玉子(変わっていて鶉入り)に魅力を感じられないのが残念。
 ガリもかなり甘いなどマニアや通に受けないでしょう。
 しかし、支払いは結構飲んで2万円チョイ。銀座での営業は厳しいからか、
 碑文谷店から比べたらかなりCPは良くなっていました。
 ランチのバラちらしは3150円。
 元は賄い料理だったというこのちらしは、
 赤身、白身、うに、いくらなどをばらばらにしてタレをかけている
 混ぜご飯。
 そのまま素早くかき込める変則チラシで、
 話のタネにはいいでしょう。
 碑文谷地区の主婦層に受けていたと聞きました。
 <結論>現在昼、夜共にかなり集客に苦労しているようです。
 夜でも「お決まり」として、5150円をやりだしました。
 主人は人柄も良さそうで客としては居心地もよく、
 2時間は粘れるので酒飲みとしては有難いですが、
 如何せん肝心のタネが江戸前としては中途半端。
 あくまで高級住宅街の鮨屋の延長レベルで、
 競争激しい銀座の江戸前鮨と競合するには厳しい。
 主人は退路を断って銀座に賭けているようですが、
 銀座進出を勧めた人は責任を感じているのでしょうか。
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