第726回
業界人にも制約がかなりあるはず
第694回では「さとなお」さんの
飲食店評価の限界というか制約について述べました。
大方の予想通り、私の知るかぎり
私のコラムに対する感想や反論を発表されていないようです。
メジャーな方なので、
マイナーな友里を相手にしないということでしょうが、
突っ込める時は取り上げて
私に対する不満を述べていらっしゃった方です。
最初から一貫して相手にしないでいればいいのですが、
痛いところを突かれたからでしょうが、
巷の噂の通り、守勢にたつと逃げるのは早いお方のようです。
さて読者の方から、「さとなお」さんだけではなく、
日頃友里が槍玉にあげている「業界人」も
より制約があるのではないか、とのご指摘をうけました。
たとえば本業が放送作家でありながら、
飲食店紹介などをやっている小山薫堂さんや、
グルメ番組でよくコメントされている秋元康さん。
作詞の印税収入の方が多いのかはしりませんが、
放送作家はTVやラジオのコンテンツの製作に携わる職業のはず。
活躍の場は民放に多いと思うのですが、
そうなると民放を支えているクライアントがTV局を経由しますが
自分の収入の支払い元となるわけです。
そして、スポンサーには飲食に関係する会社が
かなりの割合で存在します。
遅まきながら、「さとなお」さんと
まったく環境は同じではないかと気づきました。
どーりで、ヨイショ連続の店紹介に徹しているわけです。
アンチテーゼとまではいかなくとも、
問題提起なども簡単に出来る立場ではないということです。
しかし小山さんは、
最近「一食入魂」という大それたタイトルの割に、
自分の事務所のスタッフに造らせる「パン屋出店」ネタに
多くのスペースを割いているようです。
なんと最新号では、金谷ホテルの100年カレー
(こんなものがあるとは知りませんでしたが)をつかった
「カレーパイ」を三越のフェアに出店する金谷ホテルのブースで、
一日1000個売り出すと
2段近くにわたったスペースで宣伝しています。
単なる飲食店の宣伝だけではなく、
自分が直接絡んだ仕事の宣伝を
たくみにコラムに掲載するこのしたたかさ。
本来は広告費をはらって雑誌に宣伝してもらうはずなのに、
コラム執筆料を貰いながら自分の仕事を宣伝してしまうのですから、
面の皮の厚さは相当なものでしょう。
放送作家とははっきりした定義がない職業のようですが、
どんなことにも首を突っ込んできて仕切ろうとし、
自分の仕事にしてしまおう、
商売のネタにしようとする意欲をもった方が多いというのは
本当でした。
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